●台風一過 防災について思うこと
東京・港区 親・子の片づけマスターインストラクター&整理収納アドバイザーの野村高子です。
台風19号で被害に遭われたみなさまにお見舞い申し上げます。
台風一過の昨日は、抜けるような青空でしたが、まだ台風の名残りで強い風が吹いていて、その威力を改めて感じました。
今回の台風に備えて、わが家では懐中電灯を買い足したり、すぐに食べられるパンやシリアル、カップ麺などの食料を揃えました。
ですが、幸いなことにそれらを使うことはありませんでした。
皆さんもいろいろな準備をされ、結果的に使わなかったことで安心された方もいらっしゃると思います。
ほんと、良かったです♡
ただ、使わなかったからという理由で、こうは思ってほしくはないのです。
「ニュースで言ってたから準備したけど、大したことなかったじゃん。自分のところはこんなにやらなくても大丈夫」というふうに。
台風は発生するシーズンがある程度、決まっています。
でも、地震はいつ来るか分からない。
自然災害は予測ができないのです。
今回、揃えたものを使わなかったのは、とてもラッキーなこと。
だって、停電や断水になっている地域もあるし、避難生活をされている方もいるのだから。
だから、災害用の備えは、絶対に気を緩めないで続けて欲しいと思っています。
これって片付けとは関係ないんじゃない?と思う方もいるかもしれません。
が、私が日々、向き合うお宅で感じているのは、絶対に、防災備蓄をもっと考えて欲しい。
備蓄スペースを作ることをもっと真剣に考えてほしい、ということ。
というのも、私が片付けに伺う家はほとんどが小さいお子さんのいるおうちだから。
防災用品のストックは残念ながら、ほぼゼロです
子どもは理屈が理解できません。おなかがすけば泣くし、不安になっても泣きます。
大人なら理解できることでも、子どもは感覚で受け止めます。
だから、水がない、食べ物がないから我慢もできないのです。
3.11、東日本大震災のとき、ムスメは3歳でした。
大人と同じ食事は一応、とれる年齢でしたが、おむつも完全に取れていたかどうか。
まだまだ赤ちゃんの域を脱していなくて、きめ細やかな配慮が必要な時期でした。
それだからこそ、オトナの理屈は通じなくて、不安に感じることも多く、食事もメンタルも、さまざまなフォローが必要でした。
そのときはわが家も、備蓄を真剣に考えてなくて、ほぼゼロに近い状態。
でも、買い足すにも品物がなくて、幼子を抱えて、とにかくさまざまな面で不安を覚えていました。
あの時、子どもに安心感を与えてあげられるようなおやつがあったら。
すぐになじみのある料理を作ってあげられたら。
子どもだけでなく、オットや私も、どれだけ心穏やかにいられたできたことでしょう。
でも、あの時は不安や心配ばかりが先だって、何も対応できずにいました。
こんな経験をしたからこそ、痛切に思うのです。
使うアテのないモノを残すスペースより、子どもの命を守る防災用のストックを置く場所を確保して欲しい。
片付けて災害に備えるための水や食料をストックしてほしい、と。
この台風19号で、大丈夫だった地域こそ、今後、安心しないで備えをしっかりとしてほしいと思いますし、備えが出来ていないお宅では、最優先でそのスペースを確保してほしい。