医療講演会の事前質問をした時の内容です↓
小学校3年で発症しUCと診断されたのは1年後でした。
28歳の時の主治医の先生にCDと診断されました。
エレンタールを始めたのもこの頃です。
CRPは1~3の間 正常値になった事もなく過ごしてました。
手術せずに長期間いられましたが
2006年に胆嚢と胆管切除
2011年に腸閉塞で2箇所切除しました。
長期間手術せず来れたのはラッキーでしたが
切除した部分の表面はキレイで腫瘍マーカーも正常でしたが
奥の方からがんが見つかり
手術してから1ヶ月後にまさかのがん宣告を受けました。
その後1年間は抗がん剤が始まったせいか体調もスッキリせず
今年の2月と3月に拡張術をしてもらい
その後は体調が良く、術後戻らなかった体重も戻りすぎて悩んでいます。
5月の採血でCRPが0・3になりました。
レミケード2010年に2回行いましたが
術後がんが見つかり中止してます。
拡張してもらいこの状態を維持するにもレミケードがいいと思うのですが
今後、レミケードは行わない方がいいのでしょうか?
レミケードを行いがんが再発するのと
行わず炎症の繰り返しで再発するのと
再発の可能性が高くなるのはどちらでしょうか
今は、がんの再発が一番の心配です
質問ありがとうございました。
まずは、確認ですが、腸閉塞の手術後の病理検索で、腸管の深部層に癌があり、
進展度から抗がん剤治療を開始し、1年が経過した。
また、術後吻合部が狭窄し、内視鏡的に拡張術後は、拡張部の通過性は良好で食事も良好に摂取可能である
抗がん剤治療が行われていることから、大腸癌(癌の存在部位が、記載されておりません。)を併発し、抗がん剤投与で現在は、癌は消失または消失に近い状態でしょうか。
質問の内容は、再狭窄予防のためレミケードした方が良いか、レミケードしない方が良いのかということと解釈しました。
内視鏡的に拡張術したときには、狭窄部には、クローン病による潰瘍はあったのでしょうか。
潰瘍がなく、手術の合併症による狭窄かを確認する必要があります。
また、狭窄部以外にもクローン病による潰瘍は認めているかどうかも確認する必要あります。
今回のメールの内容から手術の合併症により狭窄と理解しました。
次に、抗がん剤の種類にもよると思います。抗がん剤治療の副作用に、白血球減少があります。
レミケード使用にも白血球減少があり、重なると感染のリスクが高くなり、抗がん剤治療の継続ができなくなることがあります。
一般的には、抗がん剤とレミケードの併用は、控えた方が良いと考えられています。
海外では、関係なくされているようですが。
狭窄部にクローン病による活動性の高い潰瘍があれば、ステロイド等での治療に効果なく、下痢や腹痛、発熱、血便の悪化が見られれば、レミケード投与もあり得るかもしれませんが、
患者さんとよく相談の上での慎重投与となると思います。癌の状態と活動性潰瘍の有無でレミケード投与の可否を決めるのが良いと考えます。
現在CRPも陰性であり、癌も消失または、消失に近い状態で、通過障害なければ、現在のままレミケードなしで経過観察で良いのではないでしょうか。
エレンタールは、継続されるのが良いと思います。
癌の再発は、レミケード投与の有無とは直接的には関係ありません。
癌は、腫瘍マーカーやCT検査等の画像検査で経過観察する必要があります。
以上が、今回のメールから分かる範囲での回答です。