今日は会議のため日本に出張する移動日であった。

私の住んでいるところは中国深センという
香港に近いところなので香港空港まで地下鉄とバスで移動して
そこから成田に飛んで、また電車に乗って家に帰るという具合である。

なので一日で3カ国の電車に乗るのだが
乗客が何をしているかが、それぞれ違うし
電車自体が提供しようとしているサービスにも
それぞれ違いがあり非常に面白い。

まず乗客の比較からすると

中国⇒友人と大きい声でおしゃべり
   ⇒これまた大きい声で携帯で話す

香港⇒PSPなどのゲーム
   ⇒音楽を聴いている
   ⇒大きい声で話している人はいないが
    携帯がかかってきたら普通にとって話す。

日本⇒携帯でメール
   ⇒携帯でゲーム
   ⇒でも電話がかかってきたら「今、電車だから後で」と言って切る。
   ⇒漫画、雑誌、本などを読んでいる
   ⇒寝る(一人で乗っているのに無防備)

日本も最近ではマナーが悪くなってきているとか、
治安が悪くなってきていると言われている。

ただ、こうして3国を比べてみるとマナーも治安も
それぞれ前提としている常識感が全然違うことに
気づかされる。


また、日本で電車が一時停止したときに車内放送で

「踏み切りに人が入り込んだ可能性があるため
停車して現場確認をしております。お急ぎのところ申し訳け
ありませんが、どうぞご了承ください」

その後にもきちんと結果報告があり

「安全が確認できましたので運転を再開します。
 ご迷惑をおかけしました」

と別に列車運営側が迷惑の原因でもないのに
お客様に対してきちんと謝罪をする。

このようなことは、中国や香港では
私自身は経験したことがない。

そのかわり、お客様が駅員に詰め寄って
「どうなっているんだ!」と罵声を浴びせているのは
何度も見たことがあるが・・・

やはり日本に帰ってくると毎回感じるのは
「皆が気持ちよく過ごせるようにしよう」という心意気である。

それが心がこもっていない
表面的に過ぎないことだとしても
一つの社会として、そのような考え方が根付いているのは
素晴らしいことだと思う。

中国では更に裕福になったとしても
公共の場で大声で携帯を話すことが
自分の不利にならない限り続くだろうと思う。

インターネットや交通機関の発達で
今後、世界中の人が
世界の文化に接触する量も質も
今まで以上のスピードで増大深化していくだろう。

皆の文化背景が違い、互いに利害が衝突しやすくなる
環境だからこそ、日本にあるような心配りが
普遍的価値として広がっていくといいなと思う。

そのためにも、まずは日本人の一人である私も
襟元を正していこう!



今日は会社のなかでも信頼しているメンバーの
ライフプランについて面談を行った。

彼自身、過去にライフプランを具体的に考えた経験も少なく
もちろん実際に時系列に並べて書き出してみたのは
初めてとのこと。

そのライフプランについて面談をする中で感じたのが
メンバーの考え方について理解していることが
如何に少ないかということ。

ライフプランとは別に2009年に1年かけて組織風土改善のために
会社の朝礼の中で「自分紹介」というコーナーを実施していた。

シンプルな自己紹介から始まって
第2巡以降は

・「自分の夢」
・「今の自分に影響を与えた出来事」

などを発表してもらい
社員各自メンバーの人生を互いに共有し
連帯意識を高めようとしてきた。

なので、幹部メンバーの人生の重要出来事は
だいたい知っているつもりだった。

ただ今日のライフプラン面談と違っていたのは
発表の途中で自分がもっと深く知りたいところがあっても
途中でさえぎるのができないこと。

今日はそれができるので、相手がさらっと簡単な言葉で
流してしまいそうなことも、しっかりと聞くことができる。

そして、それを聞くことによって、
今まで知っていると思っていたメンバー像よりも
深く広く相手について理解することができた。

ほぼ毎日顔を合わす中でコミュニケーションの量は
多く確保できているものの、毎回同じ浅さまでしか
通ってなかったんだなぁと実感。

どこの国でも「日本人は~~」とか「中国人は~~」とか
ステレオタイプを鵜呑みにして、その理解の一歩先に
踏み込むことを止めてしまうことが多くいる。

同様にメンバーの人生に対しても頻度が限られていたとしても
深く深く踏み込むことが
時間はかかってもマネジメントをする上での
「相手の大事にする何か」を見つける早道なのかもしれない。

今後もライフプラン面談では、人生計画の表を
共有するという未来に向けての作業と同時に
その計画の背景にあるメンバーの過去の
大事なポイントに深く潜ることを心がけていきたい。



よく起こるホールメンバー内でのいざこざが、
このサービスの優先順位である。

簡単に説明すると、下記のような状況である。

一つのエリアを3人で担当していて、割と忙しい時に1人のスタッフが
1組のお客様に聞かれて料理の説明をしている。

その時に他のテーブルのお客様へのサービスが2人では手が回らず
他のお客様からクレームが起きてしまう。

忙しさが一段落した時に2人のスタッフが、
お客様に一生懸命説明していたスタッフにたいして
「なにダラダラとおしゃべりしていたんだ。こっちはとても忙しかったのに!」
と、不満をぶつける。

言われたほうも「お客様に喜んでもらおうと思って
対応していたのに、お客様を無視しろって言うの!」と
お互いが『自分がいかに大変だったか』をアピールしながら
そのまま上司のところに「どっちが正しいか判断して下さい」などと
駆け込んでくることもある・・・

駆け込んでくるなら、まだましで2人に責められた従業員が
「分かった、今度から積極的にお客様と会話はしない」などという
間違った教訓を作ってしまうこともある。

中国人は個人主義が強いというようなことが言われるので
皆が自分の価値観に従って行動するのかと思いきや
殆どのメンバーは、組織から仲間外れにされることを
日本と同様かそれ以上に怖がる。

よくある話で「「何であなたまでストライキに参加したんだ?」と聞くと
「嫌だったけど、参加しなかったら人生この先ずっと裏切り者として
仲間外れにされる」と人脈のコネが重要な人治社会だからこそ
日本以上に同僚の顔色を見るのである。

上司は命令したり、搾取したりする人であり
元々、「仲間ではない」というのが一般感覚だから
「上司と同僚とどちらの絆をとる?」となった時に
同僚を選んでしまうのである。

話が少し横道にそれてしまったが、
元の「サービスの優先順位」に戻そう。

どのように「サービスの優先順位」を決定すべきかというと
結局、細かいレベルまで考えれば正確な唯一の答えはないと思う。

従業員を、全てのお客様の想定されうるあらゆるニーズに
十分に対応できるだけ増やせば
それは良いかも知れないが、人件費の高騰は結果的に
商品の値上げとなってお客様の満足度を損なう可能性が高い。

かといって、限られた人数の中で細かいサービス範囲と優先順位まで
決めようとしても例外が多く出すぎて機能しない。

なので設定すべきは最低基準と大まかな優先順位でよく
本当に繰りかえし強調するべきなのは団結心である。

「自分達全員でお客様全員に喜んでもらうんだ」という
「All for all 」ともいえる団結心が必要なのである。

それがあれば状況の変化に合わせて、
フォーメーションを変えてサービスにあたることもできるし、
日常的にもれてしまう欠点に対しても個人の責任追及で終わらず
チームとしてどう対処、改善するか?というほうに視点が行く。

残念ながら現在の中国のレストランでは殆どが行き過ぎた
責任制で同じ店でも、自分の担当でないテーブルは
さも自分のお客様ではないように振舞うことがよくある。

そういった状況を打破するためにも
まずは自分の店に、この考え方をしっかりと浸透させていこう!