新年度に切り替わる今の時期は多くの塾が春期講習や新年度の生徒募集のチラシやCMを打ちます。
うちの塾もこないだまでチラシ刷って折込やポスティングはしてました。
チラシやHPをみてると、個別指導塾の場合は「面倒見のよさ」をアピールしてるところも結構ありますよね。
この「面倒見のよさ」、保護者のイメージするのは「わからないところがあったら、隣にいる先生がすぐに懇切丁寧に教えてくれる」といったものではないでしょうか。
フランチャイズ展開する大手の個別指導塾も実際そのようにイメージされることを想定してCMをしているでしょう。
もちろん、それは必要な要素。
ただ、生徒が「わからない」というもの全てにそういう対応でいいかというと、塾が基本的には「学力を伸ばすためにくるところ」という大前提に立ち戻った時に決してそうではなかったりします。
なんでもかんでもすぐに教えてたら頭を使わなくなっちゃいますからね。
そういう対応した方が瞬間的な満足度は上がるかもしれませんが、できるようにはなりません。
「学力をつける」という点においては上記のような「面倒見のよさ」は「諸刃の剣」といえるかもしれません。
時には「そのくらいは自分で考えよう」と突き放すことも必要だったりします。
そして、自力で解決できた時は生徒自身もより大きな充足感を得られるものだと思います。
うちの塾が自立学習を屋号で謳ってるのは学習にはその部分が大切だと考えているから。
教えてしまうのは講師にとっても生徒にとってもたぶん一番楽なので、即座に教えてしまえば、つまることもなくどんどん進めるでしょうが、テストで点数とれるようにならないと通塾してもらってる意義は薄れちゃいます。
塾本来の「成績を上げるための面倒見のよさ」はむしろ生徒にとって「楽」な部分を与えることではなく、「いかに負荷をかけさせられるか」というところにあると思います。
レクチャーだけでなく、問題演習の時間もしっかりとり、暗記事項などはこまめにチェックテストしたりなどなど。
こういった部分は生徒も好まないだろうし、講師の側もテストを準備したり、それをチェックしたりする手間はある程度かかります。
定着していなければ、再テストも実施する必要はあるでしょう。
宿題だってちゃんとやっていないなら、叱責しなくていけないだろうし、残してやらせることもでてきます。
定期テスト前は学校課題の進捗状況の確認もするところも個人塾だと結構あると思います。
うちの塾でも普段はICT教材をつかっていて、そこから課題でだしたときには取り組んだ時間や解答の仕方などもチェックしていますが、わかってしまうだけに雑な取り組み方をしていたときは注意せざるをえません。
そういう状況は講師生徒ともにイヤなもんです。
成績下位層ややる気のない子たち相手だとイタチゴッコみたいになって、本当にお互いにきつい(だから大手集団塾は成績下位層は積極的に受け入れません)けど、そこを妥協せずにやらせきれるのが本当の面倒見のよさでしょう。
正直、これを徹底してやれる塾が近隣にあったら同業者としては恐怖でしかないです。
塾講師視点だと目先の楽さをとるようなヘタレな子だと途中で離脱してしまうことも多いのと、実際には中学生だと定期テスト対策である程度進度も確保しないといけないから、時間的にそこまで同じこと繰り返せないのがあって、なかなか難しい部分もあったりしますけどね。
「学力を上げる」というところにフォーカスして塾における「面倒見のよさ」を考えると、どうしても一定以上の負荷をかけさせざるを得ず、それは生徒(特に成績下位層)にとっては心地よさよりもむしろきつさや面倒くささと表裏一体となってしまうもの。
成績はめっちゃ頑張って少しずつあげていくもので、学力をつけるためにどこかで嫌なことにも向き合うことは避けられないですからね。
「面倒見のよさ」と一口に言っても、塾によってそのスタンスは異なっていたりします。
新たに塾選びをする際にはそのあたりを面談などで確認してから判断してみるのもいいのではないでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
一宮市大和町妙興寺の次世代型自立学習塾e-Study
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