相手を批判する言葉は同時に自分へ | Nomoto Consulting

Nomoto Consulting

中小企業様のトータルコンサルティングを行っています。
・経営コンサルティング(事業計画策定支援、PDCA目標達成支援)
・会計アウトソーシング(経理処理の代行、売掛金買掛金の入金管理)
・総務アウトソーシング(給与計算、セミナー講師、社員研修の実施)

「君は能力がない」「うちの会社に向いていない」と言って「部下指導」だと勘違いしている上司の方を見かけると、とても残念な気持ちになります。
社員に能力ないということは「自分に育てる能力がない」と言っているようなものです。



以前、長男が「バカにバカと言うほど楽なことはない。言うほうが本当のバカかもしれないよ」と次男に言っていたことがありました。
次男が友達と喧嘩して「あいつはバカだ!」と激怒しながら夕食のときに吐き捨てた言葉に対して、長男が言った言葉です。

次男は「???」となっていましたが、私は「なるほど面白いな」と思って聞いていました。
そのあと、長男はとてもゆっくり、わかりやすく次男に説明していて納得した次男はそれっきりそのような発言はしなくなりました。


「バカ」という言葉は相手をバッサリ批判する言葉としてわかりやすいですが、これを言ったらもうそれ以上言うことないし、関わるすべも思いつきません。
議論というか、コミュニケーションが先に進みません。
もし使うのだとしたら、もう相手との人間関係は切れてしまうと覚悟して使うしかないでしょう。
そして何よりも「自分自身も同じレベルに成り下がる」ことを覚悟して使うべきだということを説明していました。


 


最初に戻れば「能力がない」と部下に言った言葉も同じなんだと思います。
上司は本来部下を育てる立場です。
ただ、うまく行かないことも多々あるでしょう。私自身も重々承知しています。
もしかしたら叱咤激励の意味合いもあったのかも知れません。
色んな理由は隠れていますが、それでも「それを言っちゃおしまいだよね」という言葉です。



私自身もなかなか言葉はキツイので、長男の言葉を聞いたときに反省しました。
きつく言えば、相手が深刻に受け止めてもらえるというのは幻なんだと思います。
言葉を発するということの責任を息子から教えられた思い出です。