続いては、私の中でなんだかキラキラと輝く
仏映画、『天国でまた会おう』。
1918年。
戦争により顔の半分を失ったエドゥアールと
職と婚約者を失ったアルベールは、
国を相手に大規模な詐欺を企てる。

銃撃で顔の下半分と声帯を失ったエドゥアールは、
帰還した後も家に帰らず、
手作りの仮面をつけてアルベールと暮らす。
でも世間は、戦争で散った者は讃えるくせに
帰還した者には冷たいという、理不尽なもので。
だからって犯罪に手を染めるという考えは
もちろんいけないことなんだけど、
2人がそうなってゆくのも
わかるだけの切なさがある。

すべてを失ったエドゥアールは、
様々な仮面を作って身に着け、
それがまるで声無き彼の表情であり感情となる。
観ていて楽しくなるだけの色とりどりの仮面。
アーティスティックな彼と真逆の、
小市民なアルベールが惹かれる
(恋愛的な意味では無く)のもわかる!

だけど伏線はしっかり回収され、
天罰というのは誰にでも等しく訪れるもので…。
その描写も、美しくて、切ない。
タイトルもしっかりと効いてくる
ハッピーエンドに、思わず涙しました。

『アメリ』のジャン=ピエール・ジュネ監督の
世界に近い雰囲気もあって、
私の中で、特別な1本になりました…キラキラ