遅くなってしまいましたが、
6月21日〜25日に立たせていただいた
劇団GAIA_crewさん旗揚げ10周年記念作品
『空の彼方の、ちいさなヒカリ』、
ご来場・ご視聴下さいました皆さま、
改めてありがとうございました照れキラキラ
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お写真も載せつつ振り返り…
ですが、ちょっと小難しいお話というか、
今回の私の想いをつらつら語ってしまうので
長くなってしまうかもしれませんアセアセ
お許し下さいませ。


今回の空ヒカは、現代の美大生が
中世のジャンヌ・ダルクと出会うお話…ということで、
私は中世側、ジョルジュ・ド・ラ・トレモイユ役で立たせていただきました。
トレモイユは実在の方は男性ですが、今回は女性版として。
ちなみに、トレモイユ(ジル・ド・レの祖父)の後妻に入り、トレモイユを名乗っている…という設定です。
ジル・ド・レの叔母でありつつも、愛人関係を持ち、
権力を手にするためにのし上がろうとする叩き上げの女性。

いやー、難しかったー!
今まで演じた雪やジョバンニとは、
年齢も性格も何もかもまったく違ったから、
そもそも立ち居振る舞いから、ガラッと変えなくてはいけませんでした。

主宰であり演出もつけて下さるかっぺさんが
稽古場に来られない時には、
土性さんがよく見て下さいました。

ジル・ド・レとの関係性が見えるシーンでは、
ジル・ド・レ役の大嶋さんと私が人見知りすぎてぎこちなくて、
「2人とも中学生みたいやw」
と言われたのをよく覚えています(笑)

でも悔しくて、大嶋さんとコミュニケーションを取って、
ヨランド役の未恵さん、アサさんにもアドバイスをいただいて
どうやったら愛人関係が見えるか…と
動き一つも詰めていきました。

立ち居振る舞いに関しては、土性さんだけでなく、
長尾先輩やゲッツさんに所作を教えていただきました。
本当に感謝しております。

そして、内面は。

短いシーンで彼女とどう歩むのか、
彼女が何を思っているのか、
それをどうやったら見せられるのか、
稽古が進むにつれ、悩みに悩んでいきました。
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2日くらい、稽古場で笑うことも出来ない時もありました(苦笑)。

トレモイユは他キャラクターとの関わりが少ないので、
味方として絡む方といえば、シャルル役みっちゃん、ヨランド役の未恵さん・アサさん、
ジル・ド・レの大嶋さんくらい。
いつもこの方々に支えられておりました。

特にWヨランドの先輩方にはたくさん励まされ、
ジル・ド・レの大嶋さんには、
細かい自主練に幾度となく付き合っていただきました。
感謝してもしきれません。


それほど私が悩んでまで、絞りに絞り出してまで
トレモイユを詰めたかったのには、理由があります。

彼女は悪役といっても、賢く、タフな女性です。
ヨランドに負けることがわかっているからこそ、
絶対に勝てないヨランドに負けぬ存在感を、
どうしたら出せるのか。
トレモイユが魅力的に見えるのはどこなのか。
ここでそれを伝えられなければ、私がトレモイユを演じる意味も、
ともすればトレモイユというキャラクターが存在する意味も嘘になってしまう。
そう思っていたのです。

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それでも稽古が終わる頃には一つの決着点も見え、
劇場に入り、衣装を纏い舞台に足をつけると、
不思議とさらに気持ちが高揚するものなのです。

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トレモイユはこういう人だ、こういう気持ちなのだという理解が、
舞台に立つとスッと降りてくるのですよね。
あんなに悩んでたのに!
私、こんなところでもスロースターターなのかと愕然としましたw
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だけどそれも、下準備があってからこそ。
積み上げてきた練習があって、さらに飛躍できたと思っています。

ラストのシーンも日に日に感情が込み上げていって、
本当にその時々、生の感情をぶつけていました。
ヨランド役が未恵さんかアサさんか、
でもまた違った気持ちの上がり方をしていましたね…。
実はこのラストシーン、袖にはけた後には、
いつも「お嬢さん」が効いて、泣いて座り込んで震えていました。
それでも舞台上で涙がこぼれなかったのは、
人前では見せないという、トレモイユの意地なのだと思っています。

でも一度、
馬鹿みたいなお話かもしれませんが、
袖に戻ってきた時に、ありもしないシーンがたくさん浮かんで、
涙が止まらなかったことがありました。
シャルルに会った時、
幼いジル・ド・レと初めて目が合った時のことなど…
その時の気持ちが浮かんで、涙が。
誰にも理解されないかもしれないけれど、
彼女とシンクロ出来たのかもしれない、と、はじめて思えました。


そんな彼女のバックボーンとして、私が密かに作ったことを
ここに書き留めておこうかと思ったけど…
彼女と私の秘密にしておきます。
全部じゃないけど、私がそこから見せたかったものを、
感じて感想を伝えて下さったお客さまもいて下さったから。
伝わっていたなら、それで良いのです。
すべて語ってしまうのは、面白くないでしょ?w


さて。
ジル・ド・レとのシーンは
チキンレースみたいになっていってw
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これはゲネプロの写真なのでまだこんな距離ですが、
どこまで危うい、怪しい関係性を詰められるか、
毎回距離や角度を変えておりました。
一番近い時では鼻が当たったかなー。
でも、トレモイユの時は全然恥ずかしさとかないのですよ。
ころころと、ジル・ド・レを転がせます。
ふふふ。


トレモイユと歩んだ日から離れてみて、
今までに比べてロスは無いかなーと思っていたのですが。

久しぶりに家の周りを歩いたりしたら、
なんだか違和感しかなくて、不思議な気持ちでした。
家にいてもやる気というか、生きる気力が無くなって
ふぁーーっとしてたり。

あ、でもお仕事はちゃんとやっておりますよー(笑)

まだ、彼女と離れるのには時間がかかる…
というか。

LinKAgeの雪も、アマオトのジョバンニも、そしてトレモイユも、
すごくすごく私に近いところがあるのです。
どうしたってやっぱり。
だから、これからも、みんなずっと一緒なのかもしれません。



さてさて。
今回はクラウドファンディングにたくさんのご支援もいただき、
そのお陰で素晴らしいサウンドシステムも導入できました。
本当にありがとうございました!

そして、たくさんの応援フラッグ。
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私の応援フラッグもたくさんいただきました…!
(お写真撮り忘れちゃったアセアセ)
もうサインなど入れてありますので、ご返送をお待ち下さいませねー!


たくさんの想いを、しかと受け取りました。

このご支援の気持ち
チケット代
お時間をいただきつくり上げた世界は、
皆さまに魅せられていたでしょうか?
ご満足いただけたでしょうか?

世界を変えられるなんて大それたことは、
実は考えていません。

ほんの少しでも、あなたの心に何か感じるものがあったら
笑ってもらえたら
トレモイユこの野郎!と思ってもらえたら
ジル・ド・レとのシーン、エロい!
と思ってもらえたら(笑)、
私は幸いです。
私が舞台に立つ意味も、
間違っていないというものです。


本当にありがとうございました!

堅く長ーいことをつらつら書いてしまったので、
今度、オフショット集を載せた記事も書きますね!

つくり上げていく中や裏では、
楽しいこともいっぱいあったのですからー!キラキラ照れキラキラ

もう少しだけ、
空ヒカの世界にお付き合い下さいませ。