昨日観てきました!
邦画ですよー。
『怒り』。
『怒り』。
李監督の作品は初めてで、原作も未読なのですが、
劇場で予告を観てから観たかったのです。
八王子で、残忍な方法で夫婦が殺害される事件が起こる。
現場には被害者の血で、「怒り」の文字が書かれていた。
整形をし逃亡を続ける犯人が捕まらぬまま、1年。
東京、千葉、沖縄に、素性の知れない3人の男が現れる。
警察が新たに出した整形後の顔写真は、その男に似ていた。
信じた人は、殺人犯なのか。
140分という尺でも飽きることなく、
むしろのめり込んでいく作品でした。
渡辺謙さん、宮崎あおいさん、妻夫木聡さん、
綾野剛さん、森山未來さん、松山ケンイチさん、広瀬すずさん…
『オーシャンズ11』のようなキャストを揃えたかったというだけあって、まずキャストがとても豪華です

渡辺謙さんは私の中で、
ハリウッド!っていうイメージが付きつつあったのですが、
やはり渋くて説得力がある…。
娘(宮崎あおいさん)が惹かれる
素性の知れない男(松山ケンイチさん)を疑いつつ、
娘に幸せになってほしいという気持ちと葛藤する父親役なのですが、
その戸惑いが観ていてつらかったです

ただその男を疑うだけではなく、
自分の娘のことを信じられるのか、
というところに発展していくお話に、ゴリゴリ心を抉られました。
また娘役の宮崎あおいさんが…
!!

フワフワしていて、
考えてるのか考えてないのかわからないような娘さんなのに、
クライマックスのシーンは圧巻でした。
妻夫木聡さん綾野剛さんのゲイカップル描写も辛辣。
世間の風当たりとか、色んなものをひっくるめて
リアルなのではないかなと感じました。
切ない…

沖縄編の広瀬すずさんは、
パンフレットで「どうしても演じたかった」と答えていましたが、
今までのイメージをひっくり返すようなお芝居でした…!

あまり書くとそれぞれネタバレになってしまうので、
詳しく語れないのですが



3カ所のお話は決して交わらず、
ただ「信じた人が殺人犯なのではないか?」
という疑いのみで繋がる物語。
けれど観ていてどれも理解できるし、
「信じること」「怒り」という感情について
問いかけられるような作品でした。
私も泣いてたけど、両側に座ってらっしゃった
おばさまとおじさまも泣いておったよ…



信じて裏切られるのか、
疑って後悔するのか。
人を疑うことは、自分を信じないということでもあるのかもしれないと、
改めてそう思わされました。
邦画だからこその力を感じる作品。
ぜひ皆さまにも観ていただきたいなと、思いました。