
台風一過,東京は青空が広がっています。
梅雨の時期にも係わらず,大型で強い台風が襲来することも気候変動と関連しているんでしょうね。たいへんな時代になりました。
世間は3連休ですが,私は原稿書きのため恒例の休日出勤です。午前中は脳の活力レベルが高いとのことで(東北大・川島教授),昨日と今日の午前中頑張りました。お陰で学会報告要旨のプロットができました。
さて,先週末に多様な流通チャネルを実践している千葉県T農協に院生と一緒に調査に行きました。受付の人からヒアリングをお願いしていた常務のNさんは出張中と聞いてガックリ来ましたが,私たちの調査時刻に合わせて戻ってくれるとのことでホッとしました。こういうの時々あるんですよね。白髪が数本増えたような...。
最初のヒアリングは販売部長のKさんからでした。これまでNさんが方々でお話しされたり書いたりされているので,別の視角から販売事業の取り組みについて聞くことが出来ました。ポイントは農家のメリットを重視して,農家を共販に縛るのではなく,魅力ある農協共販を組み立てることで農家を農協への結集を計っているのです。これは1972年に加工用トマト,1976年に薬草(サイコ)の契約栽培を開始したことにも反映されます。
そして,Nさんからも話を聞くことが出来ました。Nさんが作成した資料に基づき質問をしたのですが,農協生産部を設置したのがなんと1978年です。共販の歴史が20年に満たない農協が,加工・業務用野菜,スーパーや生協への直接販売,インショップや農産物直売所などの直売と多様な販売を行っているのです。チャネル別の販売金額などは聞けませんでしたが,何度か訪問して信頼関係を築くしかありません。院生・Sくん,あなたの力の見せ所ですよ。
千葉県や茨城県は野菜の産地商人や任意出荷組合が古くから活躍していた地域で,そのため農協への結集が非常に弱いところでした。野菜農家は農協や任意出荷組合に重複加盟して,価格が良いところに出荷するという機会主義的な出荷行動を取っていました。そこで,T農協は,野菜農家の顔を農協に向けさせるために,買い上げや契約取引などで農協自らがリスクを取り,農家の利益を最優先する戦略を取ったのです。
つまり,この地域では農協共販→卸売市場委託出荷という従来型流通とは無関係であり,逆にそれが農協によるマーケティング戦略が自由に構築出来たのです。
今後,この戦略をだれがどのように建てたのか,それを可能にしたのは何かという課題を院生の皆さんが解決してくれることでしょう。がんばってね。