社会人として(6) | 未知なる心へ

未知なる心へ

統一教会入信から脱会までの日々と、脱会後の魂の彷徨。

そもそも、私が警備会社に入ったのは「営業的な仕事をやりたくない」という気持ちが大きかったからである。

 

また、複雑な人間関係の少ない、シンプルな環境で働きたいという思いもあった。

 

私は原研時代、万物復帰(訪問販売)でそこそこの実績を出してはいたが、自分が営業に向いているなんて全く思わなかった。

 

万物復帰に行く時は、毎回、戦場に向かうような悲壮な覚悟が必要だった。常に数字に追い回されていたし、他の兄弟に負けたくないという気持ちも強く、毎日が苦しかった。

 

もともとが極端な人見知りなのだ。強制されなければ、訪問販売などするはずがない。それもあって、就職するときには真っ先に警備員を選んだのだ。

 

なのに、入社後二年を過ぎたころから、社長は私に営業の勉強をするようほのめかしてきたのである。

 

私にとっては寝耳に水だった。営業が嫌で警備会社に入ったのに、どうして営業をやらなければならないのか。それでは、警備会社に入った意味がないではないか!

 

私が退職を考え出したのはそれからだった。私は「幹部候補」ということを、甘く考え過ぎていた。幹部といっても、せいぜい現場の責任者くらいにしか考えていなかったのである。

 

でも、この時断固として「営業は嫌です。絶対やりません」と自分の意志を伝えていれば、現場の業務を中心として働き続けることはできただろう。

 

しかし、私は自分の思いをはっきり社長に伝えることができなかった。自分の頭の中だけで悩んで「もう辞めるしかない」と結論を下してしまったのである。

 

まだ二十代で若かったから、仕事なんていくらでも見つかるだろうと考えていた。実際、次の仕事はすぐに決まったのだが、ここから私の果てしない転職ロードが始まったのであった。

 

 

 

 

 

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