個人的に「お正月に似合う曲」というと
晴れた空、枯れ草色の荒野、一人の男、さすらい
この四要素を感じさせる歌です
(何言ってるかよくわからない)

このカテゴリーを例示すると、
映画シェーンの「遥かなる山の呼び声」
上條恒彦の「だれかが風の中で」
小林旭「ギターを抱いた渡り鳥」
森進一の「きみよ荒野へ」
アイアンキングのED「ひとり旅/子門真人」
(これも個別に紹介したいくらい好き)、
そして今回紹介するこの曲です

「男はひとり道をゆく」は快傑ズバットのEDです

作詞は八手三郎、特撮でよく見る名前です
これは平山亨プロデューサーの別名ですが
途中から東映制作陣の共同ペンネームになりました

「怪傑ズバット」は親友を殺害された早川健が
悪人を誅しながら復讐を果たしていく物語で
悪人と対峙したときのお約束が見所です
昔同級生に面白いから絶対見ろと勧められたけど
私は裏(というか表)を見てました、賢ちゃんゴメンよ

さて、OPが「地獄のズバット」という熱い曲なのと
相反して、こちらは涼やかなEDになっています
歌詞は番組の内容を反映したものですが、
その点を除いても大変優れた詞だと思います

熱い心に命をかけた 空の彼方に何がある

雲か嵐か稲妻か 戦いの風 火の地獄
何があるのか知らないが 男はひとりゆくものさ

これは三番の歌詞ですが「山の彼方に」「波の彼方に」
それぞれ苦難困難が待ち受けているだろうけど
気に病む事もなく臆する事もなく
「何があるのか知らないが 男はひとりゆくものさ」
なのですよ

口ずさむと勇気になる、枯草の原で歌うと絵になる
素晴らしい歌です
水木一郎氏もお気に入りなのか、自身のラジオ番組のEDに使っていました

作曲は京建輔、こども番組や特撮の作曲、
演歌の編曲を多く手掛けて来た方です
マツケンサンバ1はこの人の作曲という驚き