ウクライナ国民の悲願である終戦は見えてこない。そしてサッカー代表のワールドカップ(W杯)16年ぶり出場という夢も幻と消えた。国民の悲哀と失望はどれほどだろうだ。
 W杯カタール大会欧州予選プレーオフ1回戦、ウクライナは強豪のスコットランドに3対1で完勝した。しかし大会出場権を懸けた同じく強豪のウェールズとの試合は惜しくも0-1と敗れた。
 予選では優勝候補のフランスとも引き分けていたウクライナだが、母国の戦乱状態の影響で国内のリーグ戦が2月以来中断の状態で、長い期間に渡って十分な練習も出来なかったという。もしロシアの侵攻が無かったら本大会に出場出来たとの思いを国民誰もが捨て切れないだろう
 戦争は世界平和を希求するスポーツと相いれない。国際社会は一致協力して終戦に向かうべきだ。11月から12月にかけてのW杯が平和な世界の中で開催されることを心から祈る
 2022 6 9 中国新聞 広場 掲載。