みなさん、若いときには傷は早く治ったのに、年をとるとなかなか治らないという経験はないでしょうか?

 

 

 

あるいは傷を負ったところがケロイドや黒ずんだ組織のまま残るといったことはないでしょうか?

 

 

 

 

 

私は早くも高校生のときにバイクで怪我をしたところが、ずっと黒ずんだ組織のままでした(今は糖のエネルギ―代謝を高めた結果、完全に健常な皮膚に置き換わっています(^○^))。

 

 

 

 

この変色した組織は、医学的には線維化といいます。

 

 

 

正常組織に回復できないまま、線維の組織で置き換えられるのですね。

 

 

 

この線維化は、新・免疫革命の肝になる「形態形成維持(モーフォステイシス)」の失敗で起こります。

 

 

この線維化は、皮膚だけでなく、心臓、肝臓、腎臓、肺などの重要な組織にも起こります。実はこのことによって命を落としてしまうのですが、全死亡の35~40%はこの線維化によって起こります。

 

 

驚きですね。

 

 

形態形成維持がいかに生命の中心のシステムかが伺える事実です。

 

 

 

ちなみに、肝硬変は肝臓の線維化のことです。これによって肝臓の機能が廃絶する原因として、肥満による線維化とはっきりと論文に書いていました(脂肪と免疫の関係は、新・免疫革命の続編で詳述します)。

 

 

 

ガンがしこりとして触れるのも線維化を起こしているからです(ただし、ガン細胞自体の硬い)。

 

 

 

 

さて、この線維化をストップするために有効な手段が開発されたという研究が出ましたので早速読んでみました。。。。。

 

 

 

 

この研究では、線維化を起こすのは線維(コラーゲンなど)を産生する細胞(線維芽細胞)のアンテナに着目しています(そのアンテナは新・免疫革命でお伝えしているTLR4)。

 

 

 

そのアンテナをブロックする物質を投与したところ、線維化が防げたといいます(JCI Insight, 2018; 3 (13))。

 

 

 

あー。。。。

 

 

 

まだこの発想なんですね。。。。(^_^;)

 

 

 

なぜ線維化が起こるのかという本質的な原因にアプローチせずに、枝葉のメカニズムだけをいじるというおなじみの鉄板パターンです。。。。残念。

 

 

 

傷の治りの失敗は、みなさんの全身の臓器に日夜起こっています。

 

 

 

これが老化や癌の原因ともなっています。

 

 

 

健康や病気の予防・根本治癒だけでなくアンチエイジングにも形態形成維持が中心となっているのですね!(^^)!。