同じものを食べても脂肪がつきやすい人とつきにく人がいますね。

 

これを体質とか遺伝といって片づけてしまいます。

 

 

本当にそうでしょうか?

 

 

私たちは進化の過程で「低血糖」という最大のストレスに対処するために飢餓のときに脂肪をため込むという能力を手に入れています。

 

 

逆にいうと、この脂肪をため込む能力がある生物がエネルギーとなる糖がない状態(飢餓状態)でサバイバルできたといえます。

 

 

現代の高脂肪食(高プーファ食)では、この能力が人体にとって災いとなるケースが起こります。

 

大量に摂取した脂肪が蓄積する一方になるケースです。

 

 

それが肥満という状態ですね。

 

この脂肪をためるという能力そのものは、ほとんど個人差がありませんが、脂肪が蓄積しないように燃焼させる力があるかどうかによって太りやすいかそうでないかの分かれ道になっているのです。

 

 

 

それでは、そもそもの脂肪をため込む能力がなくなるとどうなるでしょうか?

 

 

 

脂肪をため込む能力を遺伝子操作してなくしてしまったマウスの実験結果が報告されましたので紹介いたします(Mol Metab. 2018 Mar 7. pii: S2212-8778(17)31077-3)。

 

 

具体的には脂肪のエネルギー代謝を止めるべくあるビタミンを作る酵素を作れなくしています。

 

 

 

そうすると高脂肪食を与えても脂肪を蓄積することができないために、肥満を防げたといいます(脂肪組織の機能がなくなったので当然ですね(#^.^#))。

 

 

脂肪をため込む能力を削ぐことで、肥満を解消できるというのは分かりましたが、果たしてこのアプローチは私たちのダイエットに応用できるのでしょうか?

 

 

ちょっと考えてみましょう。

 

 

 

 

実はこのエネルギー代謝を止める操作は、脂肪組織だけでなく他のすべての組織にも影響を及ぼします。

 

 

おそらく長期的にはこのマウスは様々なガンや自己免疫疾患を発症するでしょう。

 

 

また、飢餓状態になったときにサバイバルできません。

 

つまり、「環境適応能力が低下する」という生命体として最も危ない状態になりますね!(^^)!。

 

 

 

現代社会の肥満の問題の解決は・・・・・・

 

 

 

マックバーガーのような高脂肪食を食べても太らない方法(今回のように副作用がある)を探すのではなく、不自然な高脂肪食を摂取しないことにフォーカスを置いた方がよいというのは歴然としていますよね(^^♪。

 

糖質制限やケトン食といったものも、不自然な高脂肪食になることは盲点ですので、もう一度確認しておきましょう。