ノマドの森から - from the Nomadic Woods - -3ページ目

ノマドの森から - from the Nomadic Woods -

移動を続けるノマドの森から届く不定期郵便

4/10

マラッカは旧市街の真ん中に川が流れていて、
その川の両脇に遊歩道があり、飲食店や宿が建ち並んでいる。
川を眺めながら昼間からビールを飲んでいると、
まるでヨーロッパにトリップしたかのような不思議な雰囲気だ。

マラッカで一番美味しいと評判のタンドリーチキンを食べに行った。
この街もインドからの移民が多く、インド料理には事欠かない。
行ってみるとなるほど、皆がタンドリーチキンを食べている。
僕も迷わずタンドリーチキンを頼む。
これは本当に美味しかった。
スパイシーでジューシーで、外はカリっとして中がすごくやわらかい。
タンドリーチキンは他の店でも食べているが、
肉質がパサついている場合が多いのだ。
ここの店は絶品だ。
ちなみに後日この店でカレーを注文したが、全く美味しくなかった。
石屋は石屋と言ったところだ。

マラッカではニョニャ料理というのも有名である。
ニョニャと言うのはマレー人と結婚した中華系女性のことで、
何世代も前から受け継がれる、中華とマレーをミックスしたような料理だ。
中華料理にマレー系のスパイスを使ったような料理で、
中華料理にさらにアクセントをつけたような感じだ。
マレーシアはやはり混合文化が面白い。
色々な人種が集まって、新しい文化を形成している。

ただ、混ざり合っていない部分も大きいのは事実だ。
中華系の人はチャイナタウンを作るし、
インド人はリトルインディアというインド人街を作る。
チャイナタウンは見渡す限り漢字の看板だらけだし、
リトルインディアではどこもかしこもお香の匂いが充満している。
やはり彼らにとってはマレーシアも異国。
異国では同じ民族が助け合って生きている。
中国やインドからの移民が始まってもう何世代も経っているが、
それでもやはり異国であることに変わりは無い。
多民族が完全に同化するのは、世界中どこにいってもあり得ない。

世界は広いが世間は狭い。
世界中どこに行ってもそれは同じことだ。

マラッカの街は風情がある。
風情がある街は面白いし、面白いところには面白い人が集まる。
それも世界中どこに行っても同じ。
面白い場所を探せばいいのだ。

photo:01


タンドリーチキン

photo:04


ナン焼き職人

photo:02


サンバルシュリンプ
(マレー風エビチリ)

photo:03


サンバルチキンライス

photo:05


川沿いのバー

photo:06


川沿いの風景
4/8

ペナン島からバスで6時間、夕方6時頃マラッカに到着。
バスで移動の場合、どの国でも大抵は郊外のバスターミナルに到着する。
何もない郊外から街の中心地まで、市バスで移動。
中心地に着いたら、安宿街を探す。
これは毎回の行動パターンだ。

僕はガイドブックの類は持たずに旅行しているが、
都市間を長距離移動する前に、次の町の安宿情報を調べている。
インターネットを見れば、その手の情報は幾らでもある。
それさえ調べておけば、その町に到着した時に迷わない。

はずなのだが、どうゆうわけか毎回迷うことになる。
マラッカでも散々迷った。
バスを降りてから2時間くらいは歩いている。
安宿街が見つからない。

事前に安くて良さそうな宿を2件目星を付け、
パソコン画面の地図をデジカメで撮影している。
ところが、その2件とも地図の位置にはなかった。
その宿が無いだけでなく、周りに一切宿がない。
多分調べかたを間違えている。
周りの現地人に安宿はどこか聞くが、
分からないという返答。
そもそも現地人は現地で宿に泊まらないので知らない。
外人がいれば知っていそうだが、
このエリアに外人は見当たらない。

歩き始めれば幾つかホテルがあるが、
どのホテルも最低80リンギ(2000円)で軽く予算オーバー。
どんなに妥協しても1泊1000円以上は出せない。

大通りから伸びる幾つもの路地を一つ一つ見ながら歩いたら、
ついに安宿街を発見。もう夜10時過ぎだった。
その路地さえ見つかれば、通り沿いに幾らでも宿がある。
適当に入った宿は2件連続スタッフがいない。
3件目にようやくスタッフを発見。
25リンギ(約630円)でシングルルームを確保。
何故か日本語の本が沢山あると思ったら、
オーナーの奥さんは日本人だという。
後に一回会ったが、イスラムのスカーフを被り、
日本語をしゃべり出すまで日本人だとは分からなかった。

その夜は日本語の本を読みながら就寝。
活字を追いかけるのが楽しくて朝方まで本を読んでいた。
暑すぎて眠れないというのもある。
ファンだけではなかなか厳しい暑さだ。
ペナン島で毎日クーラーを浴びていたので、
今までのクーラー無しの安宿生活を忘れてしまった。

翌日は街を散策。
この安宿街は繁華街まで徒歩20分とかなり遠い。
繁華街にも宿は幾つも見つかったが、
一度最初の宿に落ち着いてしまったので、
マラッカでは宿の移動はなかった。

毎日かなり歩いた。
食べては歩き、食べては歩き。
これこそ食べ歩きの極意だ。

マラッカには1週間滞在した。
普通は首都クアラルンプールからの日帰りで観光は十分だが、
それ以上に面白い毎日だった。

photo:04


マラッカの街とマラッカ海峡

photo:02


街角

photo:03


ポークライス屋

photo:05


牡蠣玉子屋台







4/8

元々ペナンを訪れたのは、会いたいと思っていた人がいたからだ。

僕が屋久島に移住する前に働いていた職場の上司が、
僕が会社を辞める間際にペナンへの赴任が決まった。
いつか必ず訪ねに行きますと言った切り、
僕は屋久島に住みつき、3年が経ってしまった。
そして今回の旅が始まり、ついに会いに行くチャンスが出来た。
かなり長い時が過ぎてしまったにもかかわらず、
連絡すると快く僕を迎えてくれ、ご馳走までしてくれた。

そしてなんと、当時仲の良かった職場の先輩もペナンに赴任していることを知った。


「部屋が一つ空いているので好きなだけ泊まっても良い。」
彼の発言から、ペナンでの新しい生活が始まる。


ペナンでの生活は既に20日間を越えている。
実のところ、ゲストハウスでの宿泊は最初の5日間のみ。
残りは全てその先輩宅にお世話になっている。
高層マンションの10階、ベランダからはペナンの夜景が見える。
マンションにはプール、サウナ、ジムが併設されている。

部屋にはもちろんエアコンが付いている。
それだけでも革命的なことだ。
カンボジア、タイ、マレーシアと扇風機のみの部屋を渡り歩いて来た。
暑くて眠れない日も多かった。
何時間も眠りにつけなくて、
本当の本当に眠くなる朝方やっと寝るという生活が続いた。

エアコン、何て快適なんだろう。
一瞬で乾く汗。
さらりとした肌。

彼の車に乗り込んで、色んなところに食べに連れて行ってもらった。
バックパッカーが行かないような店ばかり。
人が店を選ぶのと同様に、店も人を選ぶのだ。
彼と行動すると分かるが、旅行者と現地で働く人では、
その国の見え方がまるで違う。

彼はマレーシアで働いているからにはなるべく現地にお金を落としたいと言う。
車もあえてマレーシア国産車に乗る。
それは日本車など外資の車を買うよりもマレーシアに入るお金が大きいからだ。
僕のような貧乏旅のスタイルでは、
なるべくお金を落とさないようにする。
洗濯など有料ランドリーサービスがあるのにバケツと自分の手で洗っている。
その辺からして考え方が違う。

違った感覚が新鮮で面白い。
世界の見え方は一様では無いのだ。
物理的には同じ4次元の空間でも、感覚の世界は無限だ。



彼のサックスを借りて、野外の食事会でサックスを吹く機会もあった。
人前での演奏はかなり久しぶりだ。
この何とも言えない快感を思い出す。

部屋に集まってセッションもした。
ギター、ピアノ、サックス。
やはり音楽は理屈抜きに楽しい。
また音楽がやりたい。


しばらくの間、十分に羽根を伸ばした。
日頃から伸ばしている羽根をもっと伸ばした。

キッチンを借りて、平日は毎日料理を作った。
包丁を握る感覚すら懐かしい。
旅では毎日が外食。
自炊をすると食べる喜びもまた大きい。

自炊をすることでその国の生活が少し見えてくる。
ココナツミルクなど日本で買うと高いが、
さすが産地だけあって安い。
400ccで2リンギ、50円程度。
日本のスーパーでは300円くらいしてしまう。
この辺のカレーは大概ココナツミルクベースだが、
スパイスも安いし、かなり安価でカレーが作れる。
自分でもココナツミルクカレーを作った。
元上司、先輩の二人に食べてもらったが、
とても喜んでくれたので自分も満足した。



島を離れる前日、
バイク2台で島を一周した。
海岸に漁師の村があったり、
深い森が広がっていたり、
都会のジョージタウンとはまた違う世界が見れた。

山の中を通る道は空気がきりりと冷たく、
新鮮な風を浴びた。
バイクで突き抜ける風は気持ちがいい。

ペナン島を満喫した。
部屋を貸してくれ、かなりよくしてくれた先輩、元上司には、
感謝してもし切れない。

ペナン島を離れたら、マレー半島をさらに南下する。
方角は決まっている。
目指せインドネシア、バリ島。
まだまだ時間は掛かるが、少しずつ近づいて行く。

photo:01


漁師たち

photo:02


スコップで貝採り

photo:03


森林地帯

photo:07



極楽寺

photo:04


古い街並

photo:06


スクールバス

photo:05


チキンココナツミルクカレー(自作)