早いもので小学生生活も後1日となりました。相変わらずとっちらかっているとっちが中学生としてやっていけるのか、かなり不安な今日この頃です。

今回はとっちの頭の中についてです。

とっちは目で見る映像はよく覚えられるけれど、耳からの情報理解には時間がかかります。私はついついしゃべりすぎてしまうのですが、おそらくそのほとんどが、とっちの右の耳から左の耳に抜けていきます。叱られても何故叱られたのか、途中で忘れてわからなくなってしまうこともしばしば。本を読むことが嫌いなせいか語彙も少なく、言葉で説明することも未だに下手です。

また、集中力がなく、気分が乗らないと勉強に向かえず、その向かえない自分にいらいらして、騒ぐというのが常態でした。

学習障害かしら、発達障害かしら、と本を読んだりセミナーに参加したり、無料の相談を受けたりしましたがあまりしっくりこない。でもとっちが勉強に向かう上で、得意不得意があることはわかりました。

そんな時に出会ったのが、宮口幸治さんの『ケーキの切れない非行少年たち』という本でした。児童精神科医である著者が、少年院で認知力が弱く「ケーキを等分に切る」ことすら出来ない多くの非行少年と出会い、その「境界知能」の少年たちを導く実践的なメソッドを開発されたというお話です。

認知機能を高めるメソッドがあるならそれはやってみなくちゃ!と、同じ著者の『コグトレパズル』や『コグトレ みる・きく・想像するための認知機能強化トレーニング』を入手し、毎日少しずつ取り組むようにしました。小2の秋から小3にかけてのことでした。このトレーニングは記憶、言語理解、注意、知覚、推論・判断という認知機能を、「覚える、数える、写す、見つける、想像する」というシンプルなタスクを通じて高めていくというものです。


ゲーム感覚で楽しんで取り組める課題が多いのですが、とっちの苦手な聞いて覚えるタスクは、やはり楽しくないようで、毎日習慣づけることはできませんでした。

 

結局これらの本に掲載されているすべての課題を終えることはできず、推奨されたスケジュールは守れませんでしたし、苦手なことを克服するには至りませんでした。ただ、とっちの得意なところ、苦手なところが明確になったこと、とっち自身が苦手なところを認識できるようになったことは良かったと思っています。

 

後日談になりますが、家庭教師を探していた時に、学習障害のあるお子さんには、このコグトレを使うこともあるとの説明を受けたことがあり、やはりそれなりの効果が認識されているのだと知りました。(また、認知症予防にも良いとのことですので、我々夫婦のために捨てずに残してあります。)

 

学校ではそこそこ楽しく過ごすことができ、友人関係も良いので、特にとっち自身の「お困りごと」はないように見えました。けれども勉強したことをすぐに忘れてしまうこと(私の感覚では学校で学ぶ量の3倍やらないと定着しない)、学校のテストの成績に大きなムラがあること、勉強への取り組む態度にも波があることは明らかで、とっちのことをよりよく理解したいと、5年生の冬にWISC IVを受けてみることにしました。
 

1時間半程度のWISCの検査にも、じっと座っていられないとっちでした。検査の結果は、おおよそ私の想像していたもので、「やはり」、「なるほど」と思うことばかりでした。

 

言語理解、知覚推理、ワーキングメモリ、処理速度から判断される総合的なIQは96。まあ平均(のやや下)です。

 

特徴としてあげられたのは

 

・そもそも安定的にパフォーマンスが出ないので、このWISCの結果だけで実態をとらえることが難しい。

・語彙や言葉を使った類推・説明、社会的ルールの説明が一番苦手。

・視覚的、聴覚的情報のどちらにおいても、単純な情報からの知覚推理は平均的か平均よりやや上だが、複雑な情報の記憶・処理がとても弱い。

 

ということ。

 

そしてとても参考になったのが、この結果を受けて周りがどうすれば良いのか、というアドバイスでした。

たとえば、

・複雑な情報処理に負担感を持ちやすいので、できる・わかると感じられる課題から取り組む。

・文字量を減らしたり、一度に取り組む課題を減らす。

・苦手なことに向き合う力が弱いので、コンスタントに力を発揮することを期待せず、できる時にできる量の学習で良しとする。

・都度達成感を味わえるように。

・見通しをたてて計画することは難しいので、周りがガイドする必要がある

などなど。

 

なんとなく感じていたことが明確な言葉で示され、納得するとともにこちらの覚悟も決まりました。要は親の期待値を下げ、しかしとっちの気持ちに寄り添ってサポートすることが重要なのです。この検査を受けてくれたとっちに感謝!でした。