野口嘉則さんの心理カウンセラーとしてのノウハウを集大成した心理カウンセラー養成講座であるメンタルファウンデーション・コーチ養成講座が、今年の1月から始まり7月で終了となります。
その後に認定審査があるので無事修了となるかどうかはわかりませんが、この半年余りの間に苦しんだ分だけ得るものは多かったように思います。
数ある収穫の中で一番はと問われれば、うまくやることよりも失敗した後の修復作業が最も大切であるという気づきです。
心理カウンセラーは、カウンセリングセッションの間に限ってクライアントを100%共感モードで受容してゆきます。
その間、クライアントを導こうとしたり、救済しようとしたり、直そうとしたりしないのです。
ただただ、クライアントの今ある状況を、共感モードで受容し理解しようとし続ける訳です。
心理カウンセラーは、クライアントが100%受容される体験をして自己受容力を高めてもらうことを通じて自己成長を促してゆきます。
決して直すのではありません。
人生にはいろいろのことが起きますよね。
その過程には、うまく行かないことの方が多いですので、そこで心に傷を負うことになります。
通常であれば、その傷付きを受け入れ癒やし成長していくのですが、何かの原因でそれが機能しなくなる場合が起きます。
そして、その心の傷付きが自己修復不能になると心がやんでしまいます。
ですので、人生において失敗と修復、失敗と修復の積み重ねが自己成長を促してゆくのです。
心に傷を負った状況では、このサイクルが機能していないので失敗してはいけないとか、そもそも修復はできないと思い込んでいる方もおられるようです。
私自身もうまくやらなくてはいけないという思い込みが強く、失敗を恐れる傾向がありました。
ですので、心理カウンセラーは、カウンセリングセッションの中で修復できるという体験をクライアントにしてもらうことになります。
私は当初、カウンセラーは完璧にクライアントと向き合い失敗(間違い)は許されないと思っていたのですが、失敗(間違い)してクライアントの間で修復するという体験を積んでもらうことがクライアントの成長につながるということを習い、目からうろこが落ちるのを感じました。
これは、心理カウンセリングだけにとどまらず、私たちの日頃の生活においてもとても役立つ考え方ではないかと思いシェアさせて頂きました。
失敗や間違えが悪いのではなく、それをそのままに放置することが傷を深くする。
間違えや失敗を修復する作業、試行錯誤こそ成長の源ではないかと思えてきます。