ダイハツのミラL275Sが赤信号で停車したらエンストしたということで入庫いただきました。
お客様はバッテリーの寿命も心配されていたのでチェックしてみるとギリギリ状態。
これでは近いうちにエンジンがかからなくなるので交換です。
停車でのエンストで気になる所はスロットルバルブとISCV(アイドルスピードコントロールバルブ)の汚れ。
エアクリーナーボックスを取り外すと見える真鍮の丸い板がスロットルバルブ。
これの周囲と吸気管の壁面にカーボンが付着して溜まってくると調子が悪くなる。
綿棒にエンジンコンディショナーを浸み込ませたもので拭ってみたけれど、ここはそれほど酷く汚れてはいなかった。
それならばと、上の写真でいうとスロットルバルブの向かって左側面に取り付けられているISCVを外してみた。
あ、写真ではもう外れてるけどね。
読んで字の如く、アイドリングのスピードを制御するバルブです。
スロットルバルブをバイパスさせたアイドリング用の空気の通り道の空気量を調整してます。
ここに汚れが溜まってもアイドリングの調整が上手くいかなくなります。
このパターンが多いです。
この穴に、
これが刺さってます。
見ての通りカーボンがこびりついていました。
これだけ汚れていたら調整が上手くいかなくて当然です。
綺麗にして、
取り付けました。
ダイナモが正常に働いているかチェック、試運転して異常なしを確認して完了です。
さて、吸気側なのになぜカーボン汚れが溜まるか?
それはブローバイガスを再燃焼させるために吸気管から吸い込ませているからです。
ブローバイガスとは…、以下ウィキから抜粋コピペ!(笑)
【ブローバイガス(英: blowby gas)は、内燃機関においてピストンとシリンダー壁の間隙から漏れ出す気体である。
概要
ブローバイガスは、燃焼行程で高圧となった燃焼ガス(排気)や未燃焼の混合気がピストンリング(コンプレッションリング)のシール能力を超えて間隙からクランクケースに漏れ出したものである。
古くはブリーザーパイプを通じて大気に解放されていたが、大気汚染の原因になることから、公道を走行する自動車では、クランクケースを密閉式として内部に溜まるブローバイガスを吸気管に還流させ、新しい吸気と混ぜて再び燃焼室に送る構造を採ることが法律で定められている。】
物凄く大雑把に言えば排気ガスの一部を吸気に混ぜている訳だから汚れない訳はないのです。