毎度毎度のお約束で、車内が暑くなって目が覚めた。
時刻は正午少し前。
車外は上天気で暖かい。
ベンチに座りフリースを脱いで、たくさん付いているウルトラライトダウンの羽毛を根気よく取った。
自分のは外れ品なのか、やたらと羽毛が飛び出してくる。
どうせこの時間には釣れないし、羽毛付きまくりのフリースで吉野家にいくのも何だし。
のんびりと日向ぼっこしながらの羽抜き(笑)だった。
羽毛をあらかた落とした後は、お約束の店へ行き、これまたお約束のカルビ焼き定食で腹を満たした。
あ、今回は並ではなく大にした。
それから釣り具屋へ行くと、なかなか見かけないベローズギルがあった
小さい方は売り切れていたけれど、3.8インチが数色残っていた。
1人1袋の限定販売で、迷った末にド定番カラーのグリパンを捕獲。
他に安売りしていた古い古いゲーリーのイカを買って店を出た。
夜の部の会場へ下見に行く。
相変わらず暖かい。
心地よい風を感じながら、道路脇の花壇に座って釣り人達を眺めていた。
それにしても、たくさんの人が琵琶湖でバス釣りをしているけど、岸から魚を上げている人はどれくらいの割合なのだろう?
どこでも釣れた30年前と違ってデコ食らう人も多いと思う。
実際、見ていた限り、そこでは誰も釣れてなかった。
(良さそうなんだけど…)
風は強すぎず弱過ぎず、吹く方向も悪くない。
ただ、水の動きが今ひとつに思えた。
(あっちも見てくるか)
動くついでにコンビニで食物調達をしてから昨夜のポイントへ行った。
こちらも悪くはなさそうだけど湖流が今ひとつ半。
(何か違うなぁ)
さっきの場所の方が良さそうだ。
引き返して車内待機となった。
季節の進みと共に日が長くなり、待機時間も長くなっている。
手持ち無沙汰ながらものんびりしていると、車がやって来て降りた人が釣りの準備を始めた。
幸いその人が向かったのは自分が入ろうとしてた場所とは違う方向。
(う~ん)
薄暗くなってきたけど始めるにはまだ早い。
それでもここまで待ったのに他の人に入られたら無駄になる。
(もう行っとくか)
という訳で出動した。
いきなり本丸には乗り込まず、とりあえず周辺から適当に投げているうちに暗くなった。
(そろそろ来ても良いのにな)
こちら向きのリトリーブは良くないのか?
そう思っていたら、
〈グ・ブルルッ〉
( !? )
少し変わった当たり方に半信半疑で合わせるとロッドに重みが伝わった。
良かった、魚だ。
手こずるほどの大きさではなく、難なくネットランディング。
そしていよいよ、闇に紛れて本丸へ乗り込んだ。
しかし、すぐに当たると思っていたのに、
(当たらんな~)
そうそう予想通りにはいかなかった。
(おかしいな)
〈ぐん〉
( ! )
合わせの手応えはなかった。
(これは)
目を凝らすと、闇の中を飛び回る哺乳類の姿が。
その後は奴らのラインへのアタックが頻繁に繰り返された。
鬱陶しいので竿先を下げていても、下げ方が甘いとすぐにアタックしてくる。
いつもの構えとは変わってしまうが、ロッドティップを水面近くまで下げるしかなかった。
それにしてもバスのアタックがなかなか来ない。
やっぱりここじゃないのか?
そう思い始めた頃に、
〈ぐん〉
( !? )
またコウモリ?
いや、ティップ下げてるから違うのでは?
とりあえず合わせよう。
瞬間的に思考が回りフッキング。
〈ずん〉
(おお、魚だ)
しかし何だか引きが弱い。
そして、寄った魚は細長く見えた。
(ニゴイか!?)
もう少し寄せて浮かす。
〈バシャッ〉
(おお、バスだ)
ニゴイストにならずにすんでホッとしながらネットで掬った。
(あれ!?)
思ったより大きい。
(50あるのか?)
メジャーシートを広げて乗せる。
ぱっと見は50㎝。
しかし、しっかり尾びれを広げて全長で測ると数㎜足りない。
50㎝台今年の5本目ならず。
重さを量ると、
この時期にしては軽めだった。
その後、2か所を回ってノーバイト。
釣れた場所に再び戻ってみたけれど次の魚は来ておらず、さらに他の2か所へ行き、最後のポイントでニゴイっぽい当たりが2回で終了。
今回は良いタイミングで釣りができたのか、最近で一番数が出た釣行だった。
琵琶湖の神様、次は55㎝超え、できればロクマル級を釣らせて下さい。
なにとぞ宜しくお願い致します。