
ここ、にじいろ音楽室で課しているボイストレーニングの発声教材に、ゆっくりとしたスケール(音階)練習があります。
やってみると分かりますが、低音域では楽にできても、中音域以上になると、ところどころで発声時の調整ミスが表出し、単純なスケールながら難しい発声練習です。
私自身も、長年スケール練習をしてきましたが、ここ最近は、上の写真にあるメッサ・ディ・ボーチェの練習をしています。(ミラー著『歌唱の仕組み』より)
中音域から高音域に差し替わるパッサージョ域(声が切り替わるあたりの前後何音か)でメッサ・ディ・ボーチェの練習をすると、自分のテクニック不足な部分、例えば
・適切な歌い出し
・息を吸った後の胸腔内の気圧を保つ呼吸管理能力
・ソステヌート(息を維持させる)能力
・鼻腔・口腔・喉頭腔共鳴
・喉頭の適切な配置
・母音の変化による口腔内の微調整
などの調整ミスがダアっと出まくり、我ながら情けない気分を味わいつつ、練習しています。
が、逆を言えば、この難しいメッサ・ディ・ボーチェの発声練習が、今の自分の声の弱点を露呈してくれるなら、うちのボイストレーニングメニューにも取り入れて、どんどん生徒に練習させた方が上達するんじゃないか、、、なんて思ってしまいますが、どんなもんかなあ。
1枚目の写真の緑色の下線の部分にあるように、メッサ・ディ・ボーチェは、《歌唱テクニックの究極的なテスト》だから、思い切ってやってしまうのも、ありかなあ。
にじいろ音楽室
馬場利英
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