ボイストレーニングを通して身につけていただきたい能力のひとつが、十分に脱力できた状態で、いかに効率よく声を出すか、という事です。


そのために必要なのは、今までのやり方をぶっ壊すこと。




ここに通い始めたばかりの生徒は、無意識に《崩れないように》声を制御してしまいます。


壊さないと先に進めない、と頭で理解できていても、いざ声を出す時には、自分の気持ちとは裏腹にオートマチックに制御がかかってしまいます。壊せないのです。




しかし、繰り返し繰り返しトレーニングを続けるうちに、その制御が取れ始め、割れた声や掠れた声の中から、かすかに《声の芯》が見えてきます。


その新芽はとっても臆病なので、出たり引っ込んだりを繰り返しながら、すこうしずつ伸びていきます。




そして、ある日、裏声でも地声でもなく、喉は楽なままなのに芯のある太い声、太い高音が出てきます。




最近、何名かの生徒さんが、1年以上かけて、ぶっ壊して、耕し直して、やっと出てきた新芽を大事に大事に育て、自分の声を掴みかけてきてくれています。




もうちょっと、もうちょっとだけ頑張ってね。全力でサポートするから、ぜひ《自分の音色》を掴んで、にじいろ音楽室を卒業してね。






LiSA

『シルシ』







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(画像はお借りいたしました)