レッスンに来られて、まだ数回目の生徒さん。手に何も持たずやってきたのを見て、『今日はカバンを持ってこなかったのですか』と尋ねると、『僕はいつも手ぶらです』とのこと。
仕事に行く時はどうするの と続けて聞くと、もっと持ち物は少ないと答える。よく聞けば、レッスンに来る時は長財布を持っているけど、仕事に行く時は小銭入れだけと言うではないか
もしかして、家の中もあまり家具とかないの と聞くと、そうですね ときっぱり。
いいないいな。
いつもこざっぱりして、会話にも無駄がなく、爽やかだなあと思っていた秘訣は、その身軽さだったのね。
帰る時も、ダウンのコートをパッと羽織って、あっちゅう間に出て行く。
私は、彼のような身軽さとは真逆で、いつも大きなリュックに、要らないものや使わないものをたくさん詰め込み、毎日運び屋をやっている。
いつか彼のように、財布と家の鍵だけ持って出かけられるような、身も心も生き方も身軽な男になりたいと、ちょびっと夢見る。
夢見るついでに、いつかこんな歌が似合う男にもなりたいと、少しずつピアノ弾き語りを練習して、もう2年ほど経ちますが、まあいつまで経っても、ちっとも似合わん。
『時代おくれ』
歌:河島英五
にじいろ音楽室札幌
ばばとしひで
May you be Happy