ガラ空きの図書館にて借りてきました。
海堂尊著「チーム・バチスタの栄光」。
なるほど。
本だと大きく3部に分かれているのですね。
そしてずっと気になっていた田口先生はと言えば。
田口公平、男性でした。
テレビ版では、ちびノリダーがのんびりほんわか演じていたので、そのイメージで読んでいたけど、どうやら違う。
意外と鋭い所もあるし、ついつい口が滑って毒を吐いちゃうこともあるし。
そう言う意味では映画版の竹内結子演じる田口公子先生の方がキャラクターに近いかも。
私はそれぞれのキャラクターを詳細に書いてある(映画はどうしても時間的に省かれるから)原作の方が好きかな。
映画では衝撃的に描かれていた桐生先生の秘密もあっさり白状だし、(あれは映画での演出だからわざと田口先生から握手させたり伏線を張ってる)白鳥は毎回怪我して担ぎ込まれて来るのも映画での演出だし。
エンターテインメントとしては映画の方が断然面白い。
原作ではあくまで田口先生から見たストーリーだから。
私が最も驚いたのは、最後の後書きにあたる部分で、このミス大賞を取ったときのもともとの題名が「チーム・バチスタの崩壊」だったこと!
なるほど。
確かに内容的には崩壊なんだけど、題名としては栄光の方が断然イイ。
栄光は脆くて崩れやすいものだから。
現役のお医者様が書いたってところがミソよね。
内部から見た切り口鋭いものになってるし、そんなこと書いちゃっていいの?っていう医療界からバッシングされそうなことも書いてるし。
まぁ、フィクションだから…ね。
全くの専門外のことや未来の話とかSFとかよりも、自分の専門分野を物語にするって1番リアリティあって面白いのかもしれない。
チーム・バチスタの栄光
推理ワクワク度 ★★★★☆
危険ハラハラ度 ★★★★☆
構想アッパレ度 ★★★★☆
おお!こうして見てみるとバランスの良い小説。