や~っと読み終わりました。

ずっとずっと、気になって仕方なかったんですよね、なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?
ほぼ、ラストの方でやっとその理由が解ってスッキリしましたけど。

アガサ・クリスティならではの緻密な描写と巧妙な入り組んだストーリー+残念ながら身分の差のある若きヒーローとヒロイン。
好奇心いっぱいの無鉄砲なお嬢様には好感が持てます

※ここからはネタバレです。
まだ読んでない方はご遠慮遊ばした方が良くてよ? by Francis
今回の若き謎解きヒーローはこの魅力的にな伯爵令嬢フランシスの幼馴染みで牧師の息子ボビイ。
たまたま、人の死に遭遇してしまい、その人の最後の言葉を聞いてしまう。それがこのタイトル「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」
話はロンドンと地方(田舎)とを往き来し、(そうねぇ、東京と軽井沢くらいかな)お嬢様のベントレーを使ったかと思いきや、最後の嫌な予感の前に間に合うべく、飛行機を(多分セスナだろうけど)小切手で即買いするお嬢様。
(この時代には、凄いことなのよ~😉)
身分の違いをちっとも気にしない屈託のないお嬢様はボビイと共に、何度も危険な目を掻い潜りながらどんどん事件の核心に近付いて行く。
途中、お互いに違う人に目を奪われて、しかもそう言う思いから冷静な判断を欠いてしまうことも合ったけれど、それはお互いに(多少の焼きもちを含んで)指摘しあったり。

ただの冒険推理ものだけでなく、ちゃんと恋愛模様も絡んでる。

もう、これで終わりかと思えるところまで犯人の懐に入ってしまうも、思わぬところから親友の助けが降ってきたり、意外性も楽しい。

ついには、エヴァンズが誰なのか、あのダイイングメッセージの意味も突き止める2人。
しかしながら…犯人の1人には逃げられてしまう。

逃げた犯人からの余裕の手紙にはムカつきもしたけど、これがないと謎解きの詳細がわからないから、仕方ない構成なんだろうけど。
しかも、またお会いしましょうか?なんてジョークまで飛ばすくらいだから、アガサはもしかしたらこの続編を考えていたのかもしれない。

一時はもうダメかと思う程の絶体絶命な場面から生還した2人は、やっと素直な気持ちに気づいてHappy end。

(吊り橋効果か?)
最後の3ページは、ここまで長丁場を走り抜いて来た2人へのご褒美かしら?

ポアロもミス・マープルも出てこないけれど、その分スピード感のある冒険ミステリーでした。

なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?
冒険ドキドキ度 ★★★★☆
恋愛ロマンス度 ★★★☆☆
推理ワクワク度 ★★★★☆
危険ハラハラ度 ★★☆☆☆
そりゃそうでしょうよ。
私だって頼まないわ。
