お盆も近いし、あまり怖くない怪談をひとつ。
昨日、なぜかえらく疲労困憊で帰宅。
暑さにデロデロになりながら、お風呂へ直行。
カラダを洗っていると……
なんとなくリビングに誰かがいるような気配。
物音、足音がなんとなくする。
猫がたてる音とも少し違う。
マンションの一室で、鍵は万全。
誰も居ないはずなのに。
気のせいだろうか?と思いつつ
髪を洗い、リビングに戻ると……。
ハッキリ私のつけているものではない
香水の残り香が。
あ、そうか……と納得。
この香りは、昔の知り合いの香り。
昨日は、命日だった。
その人が好きだったスイカを切って食べた。
姿を見せてくれればいいのに
ただ香りだけ残していった。
あの人らしい現れ方だなと、しみじみ。
あの世とこの世は、どこかとても近い……
接している……重なっている……ような部分があるような気がする。