私は最近の流行りに疎い。
服装の流行りは街を見ていれば分かるけれど、音楽はちゃんと聞かないと分からないから、最近流行っている曲は全然分からない。
多様性が尊ばれる昨今は昔と比べて「これが今年の流行りです」と断言できるものがないせいもある。好みは人それぞれで細分化しているから。レコード大賞を選びづらい時代と言える。
私は小室ファミリー全盛期、安室ちゃんや宇多田ヒカルさん、あゆやミスチル、スピッツ、GLAYなどがヒット曲が連発していた時代に青春を過ごし、その頃に聴いていた耳馴染みの良い曲を今も好んで聞く。
やっぱりあの頃の曲はいいわねぇ…と変化を好まない「懐古おばたん」なのを自覚しており、別にそれで全く困っていない。中1でそのビジュアルと歌声に一目惚れをしたB'z稲葉さんを今も変わらず愛しており、積極的に新しいものを聞くことをしない。
ところがある日、YouTubeを見ていた時に連続再生で流れてきた曲にいきなり心を掴まれた。
それが藤井風さんだった。
今年の春にNHKで放送された「Tiny Disc Concert Japan」の動画で、その歌声のソフトな耳心地の良さにやられた。洒落た声、洒落た歌い方のその人は金髪で、昔のドラマ池袋ウエストゲートパークに出ていた頃の窪塚洋介さんと雰囲気がちょっと似ている。
窪塚さんはイケメンだが私の好みではなく、藤井風さんのその見た目も同じ。しかしこの声と曲、いいじゃないの!
これ以前に藤井風という名は知っていたし、もちろん曲も聞いたことがある。CMやドラマで使われているので、「あっ、この人の曲だったんだ!」と点と線がようやく繋がった。彼が有名になって人気になったのは結構前なので、お前今さら何言ってんだと笑われそうだけど。
(;^ω^)
その動画を見た日から、私の中で藤井風ブームが到来した。この人の曲と把握してちゃんと聴くと、知っている曲が結構多い。そしてとてもいい。
秋晴れの高い空、カラッと心地よい気温の日に聞くのにピッタリだ。私が見たNHKの動画はライブなので特にいい。バンドメンバーと気持ち良さげに、楽しげに歌う彼の見た目は一見チャラいが、それすらも次第に良く思えてくる。
流暢な英語で話す、その話し方もドラマの頃の窪塚さんに似てるんだよな。芸術家系の人は雰囲気が似るのかも?
すでに藤井風ファンの方も、よく知らないあなたもぜひ一度この動画をご覧になってください。
おすすめです。(*・ω・)
↑バンドでギターを弾いているデュランさんはこの番組に稲葉さんが出演した際もギターを弾いてました。(稲葉さんのツアーのバンドメンバーなのよ)毛色の違う二人のアーティストと共演できるってすごいねぇ。
ちなみに藤井風さんは私の好きなB'z稲葉さんと同じく岡山県のご出身だそう。
岡山も結構イケメンのミュージシャンや俳優さんいるよね?オダギリジョーさんも岡山だったような。
自分的藤井風ブームで彼のことを調べていると、検索候補に「宗教二世」と出てきた。彼のご両親がサイババの信者だとか色々なことが書かれている。
彼のCDタイトルがサイババの言葉からきているとか、それをツアーグッズに使っているのはいかがなものかと批判している方がいるが、私から見るとだから何やねんという感じ。
人にはそれぞれ何かしらの信仰や信念があるでしょ。特定の宗教という明確なものでなくとも、その人の軸になるような考え方がある。
それは親やその家庭、住んでいる場所などに由来して、その人が形作られるうちに無意識に吸収したもの。考え方、行動、言動の元となるような物がなにもない人なんていないはずで、藤井風さんの場合はご両親経由でのサイババだっただけじゃない?
今の若い世代だとリアルタイムでサイババを知らないだろうし、私だってそれは懐かしい記憶のひとつだ。サイババはすでに亡くなっているインドの聖人で、手のひらから金粉や指輪を出す奇跡を見せる人ぐらいの知識しかない。昔ブームがあった。
その教えが果たして悪だったのか?というと、そうではないと思う。悪いことをしていたという話もあるらしいが、基本的に彼が伝えていたのはガラスの仮面の「紅天女」の話と同じようなことだ。いわゆるワンネスを広めていたのではないかなぁ。
首相襲撃で問題になった某宗教のように、生活が立ち行かなくなる様な高額な喜捨をしろとサイババは言っていないはず。人を愛し、動物を愛し、自分や世界を愛しなさい。愛を大切にして生きましょう、皆おおもとは同じ命で繋がっているのだから、という考え方がワンネスな教えのはず。
藤井風さんに知らぬ間にサイハバの教えをインストールされると書いている人もいるが、その考えが宗教的だと気になって嫌ならば聞かないのがいい。藤井風さんの曲のタイトルじゃないが、何なんwて感じ。
たとえサイババの考えや言葉を使っていたとしても、私は藤井風さんの歌う曲はいいと思う。
手を離す、軽くなる、満ちてゆく
「満ちてゆく」という曲の歌詞のこのフレーズがじんわり心に響く。