今年の連休は、ひとつ前の記事に書いたようにパンダを見るための旅に出た。


しかし休みは10日間もあり、それ以外は主に家で過ごした。冬物衣料品の片付けや部屋の掃除、スニーカーを洗うなど、それまで後回しにしていた、やらねばならない雑事を粛々と片付けた。


そしてその合間にB'zのライブDVDやAmazonプライムで映画やドラマを見てダラダラとし、合間に刺し子など。


その時久しぶりに「逃げ恥」を見た。前にも見ているけれど、移動の飛行機で暇つぶしに見るためにダウンロードしておいたので、はじめから見直しをした。




このドラマは自尊心が低くて成功体験の少ない自分に刺さるセリフやシュチュエーションが多い。見ていると昔を思い出し、それこそ逃げだしたくなるぐらいだ。


就活に失敗し「選ばれない」ことで自尊感情の低いみくり(新垣結衣さん)、恋愛経験がないことで自尊感情が低く、そんな自分を高いプライドと意思で守る平匡(星野源さん)、双方の気持ちが分かりすぎるぐらいに分かり、激しく共感してしまう。


今回再び見て感じたのは、自分がこれ以上傷つかないために誰かを傷つけてしまうことの悩ましさ。


これは自分も同じで、分かっているのにやってしまう。分かっているのに、それをやるのは甘えだということは百も承知している。けれど身を守るために咄嗟にやってしまうのだ。心の傷、過去に受けた痛みがそれをさせる。そしてやってしまった後で、ああまたやってしまった…と一人悔やむ。


ドラマの前半では、平匡が自分が傷つかぬよう身を守るためにみくりに対してつい冷たく突き放してしまい、一人反省会モードになるような場面が多い。これも自分と一緒だ。


後半では、そういう自分の態度が相手にとってどう映るのか、相手がどのぐらい傷付くかに気が付いて少しずつ歩み寄っていく。


この過程を見て、自分が過去にしてきたことを振り返って反省した。あんなにも手を差し伸べてもらったのに、こんな自分に歩み寄ってくれたのに、私はただ自分を守ることだけに必死だったな…と。


身を守るために傷付けてしまった多くの人を思い出し、申し訳ない、情けない気持ちになった。差し出された手を振り払うようなことばかりしてきた。


過去にしてしまったことは変えられず、後悔しても遅い。それにその時それをしてしまったのは、積み重なった心の傷が癒えていないからであり、仕方がなかった。うまくやり過ごせないほどの傷が刺激され、反射的にそうなってしまった。


けれどこうして落ち着いて振り返られるのは、段々とその傷が癒えてきたからなのだろう。つまり、ここから一歩ずつ直していくしかない。


これから出来るのは、この先また同じことをしないことだけ。それもきっと容易なことではない。意識して、勇気を出して、地道にやり方や受け取り方、捉え方を変えていくしかない。


長年積み重ねてきたやり方、癖を変えるのは至難の業だと思う。自分にとっては難しく、並大抵のことではないと思う。今世の課題だと思って、少しずつ気をつけたい。


こんな自分に無償の愛をくれた人に、同じようにその愛を返せるように。素直に受け取れるように。


そういう風になれたらいいな。