この前の週末のこと。


シーツを洗おうと思い、朝起きて洗濯機を回した。洗濯が終わって洗面所に取りに行き、私はそこで異変に気がついた。


床が濡れてる?


雑な動きの洗顔で水が跳ねたのかと思い、軽く床を拭いた。水跳ねは日常茶飯事なので大して気に留めなかった。そして再び違うものを洗濯機に放り込んで回し、部屋に戻って朝兼昼の食事を摂りながらテレビを見た。


ピーピーと音が鳴り、洗い終わった洗濯物を取りに洗面所へ行く。洗濯機の前に立つと足元が濡れて冷たい。あれ?さっき拭いたのに変だなと思い、もしやと床を見てみると床に水が滲んでいる。


これは水漏れだ!!慌ててバスタオルを床に放り、水を吸わせた。洗濯機の排水トラップが詰まったのかと洗濯機を動かして見てみる。近ごろ排水トラップの掃除をサボっていたからなぁ。


ところが洗濯ホースまわりは別に濡れていない。むしろホースから少し離れたところが濡れている。一体どこからこの水が来ているのか分からない。おかしいおかしいと洗濯ホースを持ち上げて動かしてみたりした。


まわりをよく見ると、洗濯機の隣にある洗面化粧台の下、その端から水が染み出している。ここだ。こいつが犯人みたい。犯人だと疑った洗濯機は濡れ衣だった。


洗面化粧台の下の収納の扉を開けて中を見る。しかし洗剤のストックなどを置いている底板は濡れていない。でも底板の下から水が滲むということはここら辺で漏れているのは間違いないはずなんだけど。


収納していたものを全て取り出し、蛇口を捻って水を流して下の配管のところを見てみた。するとなんということでしょう。


ピシャピシャと水が垂れてくるではないか!

うそーん!!

(||゚Д゚)


トラップの配管が緩んでいるのかと思っていたのに、そんなもんじゃなかった。洗面器とその下のトラップ配管がわずかにずれて外れている。下の配管を触るとグラグラし、陶器部分と排水管が繋がっていない状態だ。ずれた隙間から水が染み出していたらしく、それが下に伝って床を濡らす原因になっていた。


↓問題の箇所

これは部品を一つ外した後の状態だけど、こんな風に配管と陶器の間にわずかに隙間ができていた




一体いつから?私が杜撰で雑といえども床が水で濡れていたら気がつくし、ちゃんと拭く。今日まで気が付かなかったということはごく最近致命的に破損したのだろうか?少しずつ滲み出てくる水をタオルで吸い取らせながら記憶を辿る。


考えても分からないし、直ることもない。それにこのままでは洗面台が使えない。すぐに管理会社に連絡を入れた。私は現在賃貸物件に住んでおり、その管理会社に電話すると自動アナウンスが流れ、「お住まいに関するトラブルはすべてアプリから受け付けております」と言う。


この状態でアプリからかよ…。水漏れだからすぐに見てほしいし、口頭で伝えないときちんと伝わらない気がするのに。仕方なくアプリで修理依頼をしたらお問い合わせ受付番号が表示され、その下に「平日は18時まで、土日祝は休業」と書いてある。このワードを見てハァ?と怒りが湧く。私は短気の家系で、本来は瞬間湯沸かし器の性格なのだ。それが久々に着火した。


24時間トラブル受付と謳い、きっちり管理費取ってるくせに話が違うんじゃないの??とムカつき、ネットで他の連絡方法を調べて電話をかけた。しかしどれにかけても結局行きつく先はすべて例のアプリだ。流石に大手はその辺がぬかりない。クレーマー対策だけはバッチリみたいだ。


近ごろはお問い合わせ系でこういうアプリとかAIが応答するのが多い。すぐに直接人が出てくるのは稀だ。コロナ禍でWEB会議やAI対応の技術が進んだのはいいことだが、こんな風に人件費削減やクレーマー対応に悪用?されているのはいい気がしない。


ふざけるんじゃないよ!!と久々に腹が立つ。私の場合は水を使わなければこれ以上の漏水は発生しないだろうけど、水栓が壊れたとかガス管がおかしいとかだったらどうするんだろう。土日祝休み、アプリのみでの対応では緊急時は終わりじゃない?困り果てて水道トラブル〇〇円〜♪でおなじみのクラシア◯とかを自分で呼ぶ人もいると思う。



私の仕事は建築設備の図面業で、こういう水回りや空調関係の図面を書いている。近年は住宅は書かないが若い頃はマンションの図面ばかり書いていたからこの排水管がどういう系統で繋がっているのかが気になった。同じ系統に繋がっている他の器具を使って水漏れしないかが心配だ。詰まりではないから逆流の恐れはないはずだが、念のため台所の水を流してみたりお風呂場の水を流して様子を見た。それは大丈夫そうで一安心。「漏水」という言葉に敏感に反応してしまうのは職業病で、職場の緊急連絡メールでそのワードを見るとうわぁ大変!となる。


そういう知識は多少あっても私は施工に全くノータッチなので、自力でトラップの交換などできない。仮に何か出来たとしても工具も部品もない。イライラしながら返事を待つしかないが返事が来るのは早くても月曜日で、あと二日も待たねばならない。土曜日は家事などの雑事をこなして気を紛らわし、日曜日は友人と約束があったので外出した。家にいない方が気が紛れてよかった。


そして月曜日。

仕事しながらチラチラとスマホを見ては電話が来ないか待っていた。午前中にはくるだろうと思うも来ず、「この週末の案件を一つずつ片付けているから時間がかかるんだろうな」と想像してさらに待つ。午後も来ず、夕方も来ない。営業時間の18時は過ぎたけど、もしかしたら仕事終わりにはくるかな?と思っても来ない。月曜日は音沙汰無しだった。



火曜日。

冷静さを保っていた前日とは違い、再びイライラが募る。洗面台が使えないというのはものすごーく不便で、朝の身支度にも一苦労なのだ。しつこいのを承知で例のアプリから再び修理依頼をかけた。そっちがその対応ならこっちもやったる。


すると少し後に電話が来た。待ってましたと飛びつくように出た。そして事情を話したところ、管理会社は何度も私に連絡をしていたことがわかった。入居時に登録した固定番号にかけていたそうなのだが、それはとっくの昔に解約したものなので繋がるはずがない。昨年の機器交換時の記録を辿り、それに携帯番号が記録されていたのでようやく繋がったという。


固定電話にかけてくれたのが土日なのか月曜日なのか分からないが、どうやら私にも落ち度はあったみたい。登録情報の更新を怠り、相手に腹を立てた自分に反省。向こうだけが悪いのではない。大体の揉め事には双方に何かしらの原因があるもんだ。


一番早く都合がつく日に来てもらいたいとお願いすると、今日の夕方ならば行かれますとのこと。それで上司に事情を説明して早退した。家に帰って数分後にインターホンが鳴り、修理業者が来宅。問題の洗面台を見てもらう。片付ける暇がなく、散らかっていたのがちょっと恥ずかしかった。


でもまあこれでようやく洗面台が使える♪と安堵したのも束の間、業者に呼ばれて洗面所に行くと部品交換が必要なので今日は直せませんだって。薄々気が付いていたとはいえ、やっぱりかーと落胆した。

(ノ∀`)


メーカーに問い合わせてパーツの在庫を確認し、その後で人の手配をするのであと数日はかかります。祝日があるのでちょっとお時間がかかるかもしれませんねぇと申し訳なさそうに言う修理のおじさんに、私は「わかりました」以外何も言えなかった。


そういうわけで私はしばらくの間洗面台が使えない暮らしをすることになる。不便でたまらないが台所の流し台があるだけマシと思うことにする。何かの災害の時だと水自体が使えないし、それを思えば全然マシよね。忍耐強さの鍛錬と思って耐える。これはイライラしがちな短気さを抑える修行なんや…


そういえば昭和の頃は風呂無しアパート暮らしの若者などが流し台で身体を洗っていたと聞く。あれって一体どうやって洗うんだろう?全身を台所の流し台で洗えるもんなの?上半身はともかく下はどうやるのかな?ステンレスの流し台じゃ耐荷重が無理そうに思えるけど。それ以前に台所の流しで身体のあちこちを洗うって不衛生じゃない?足とか尻とか洗った場所で野菜やお皿を洗いたくない。


台所の流し台で歯磨きしながらそんなことを考えた。どうやって洗うかご存知の方、わざわざ教えてくれなくて結構ですよ。

(;^ω^)






よしながふみ

きのう何食べた?2巻より



ここまでは濡れていないものの、濡れた床を見てこれを思い出した。というか、少し前にドラマで見たこの記憶があったから洗濯機が原因と思ったのよ。


せっかくなので?私の好きなこの漫画(テレ東でドラマ放映中)の話は次の機会に。上の水漏れのお話は2巻よ♪

(*´ω`*)