先日、作家の辻仁成さんが講師を務めるオンライン文章講座を受講した。
これは辻さんが参加している「地球カレッジ」のセミナーで、zoomウェビナーを使ってリアルタイム配信されるもの。
辻さんのブログでこの講座を知り、試しに参加してみた。
https://www.designstoriesinc.com/worldfood/
なぜこれを受講したかというと、そのテーマが文章の推敲についてだったから。
ブログや旅行記を書く際、思うように書けないことがよくある。学がなく、真っ当な会社での社会人経験のない私は語彙力が乏しく、大人らしい文章が書けないことが悩み。どこかで文章について学べないかな?と考えていた時にこの講座を知った。これは一年間通しで行われていたもののようだが、一回だけでも参加可能だった。
セミナー内容は参加者が書いた作品を辻さんが推敲して直していくというもの。「外国人向けの冊子で、日本のおすすめ観光地を1000字程度で紹介する」というのが与えられた作品テーマ。いくつかの作品を取り上げ、辻さんがペンを入れていく。
細かい内容のことは割愛するが、なかなか参考になった。教えられたポイントはいくつかある。
まず、書いたものを一度時間を置いて読み直し、誤字脱字や言葉の誤りがないかをチェックすること。これがまず基本中の基本だという。それに加え、分からない言葉は必ず辞書を引くようにと仰っていた。
この辺は当たり前のことだが、大事なこと。私は面倒くさがって見直し確認を怠ることが多く、誤字脱字は日時茶飯事で、漢字の間違いもよくある。「気づいた時に直せばいいや」で済ませていたが、投稿する前にちゃんと読み直しをしなければ。この杜撰さが私の欠点だ。
この日教えられた中で強く印象に残ったのは、「自分が書いた物を俯瞰的に見て疑うこと」と「違和感を感じた部分を徹底的に突き詰めて直していく」ことである。
文章を読み直し、違和感を感じる部分があったら、そこをとことん突き詰めて直していくこと。これこそが推敲のコツだそう。そうして文章の構成、流れなど、おかしなところがないかを細かく見ていく。
「違和感を徹底的に突き詰める」のは重要なことだと思う。違和感があるというのは腑に落ちていないということで、どこがが、何かが、おかしいということだから。
それを「なんだか変な気がするけど、とりあえずこれでいいいや」で済ませてしまったら、それ以上のものにはならない。より良くするためには、自分が書いたものがこれでいいのかを疑って俯瞰的に眺め、そこで感じた違和感の正体を突き詰めることが大事なのだという。
納得のいく答えに辿り着けたら自分もスッキリするし、文章が磨かれることで読み手にとって読みやすく、伝わりやすくなる。
「違和感を突き詰める」に関していうと、これは文章だけではなく他の事柄にも通じるのではないだろうか?違和感があるというのは、自分にとって納得がいかない状態ということ。
自分の中で「そうではない」「なんか嫌」と感じることが違和感なのだから、それを突き詰めて見ていき、何が心地よくないのか、その原因を探して改善することが大事な気がする。違和感の放置は文章にも、人生にもよろしくない。
自分を疑い、俯瞰的に見る。
違和感を感じることは納得がいくまで突き詰める。
いいことを学べてよかった。
文章講座とは全く関係ないが、「違和感」についての余談があるのでそれはまた今度…
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