Negicco、ニューアルバム「MY COLOR」発売記念イベント@タワーレコード新宿店 | 計画をねりねり・・・・・・。

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思いつくままにオッサンが、Negicco、WHY@DOLL(ほわどる)を筆頭とする音楽、そして映画や読書のことなどをゴチャゴチャと。

ちょうど5年前の、2013年7月18日。

この日は、自分にとって記念すべき日となっている。

それは、Negiccoのリリースイベントに初参加した日。

 

 

Negiccoが、結成10周年で初のオリジナルフルアルバム 『Melody Palette』を発売したのは2013年7月17日。

その翌日に、タワーレコード新宿店でそのリリースイベントが開催された。

それまでの自分、アイドルにハマッた経験はいろいろ悩ましい思春期も含めて皆無だった。

そんな自分だったから、アイドルのイベントに参加するということ自体、驚異的な出来事であり、ましてやそのご本人達と握手までしてしまうということは、いまだかつて考えられないことだった。

その翌日に書き記した、当日の様子のブログがこちら。

https://ameblo.jp/nokkinokinoki/entry-11575740986.html

そして、その日に配布されたのが3人のサイン入りポスターだった。

 

 

 

すべては、この日から始まった。

そして、その5年後にあたる2018年7月18日、Negiccoニューアルバム「MY COLOR」発売記念イベントが開催された。

場所は、5年前とまったく同じ場所であるタワーレコード新宿店7Fフロア。


  日時:2018年7月16日(月・祝) 19:00~
  場所:タワーレコード新宿店 7Fイベントスペース
  集合:タワーレコード新宿店 7Fエレベーター横階段(18:30集合)
  内容:ミニライブ&特典会
  ※整理番号付優先入場券お持ちのお客様から優先入場
  ※特典会は列が途切れ次第、終了となります。

 

 

Negiccoのファンになりつつあるうちのカミさんも帯同したかったのだが、そのためにはニューアルバムをもう一枚購入しなければならず、シングルならいざ知らず、アルバムとなるとやはり懐具合的に躊躇せざるを得ず、また、祝日の夜だったので高校二年生の息子への夕食を供する必要もあったため、カミさんは残念ながら参加を断念したのだった。

そして、自分は一人で新宿店に到着した。

 

発売日である7月10日にアルバムをここで購入し、その時点でイベント参加券と特典会の参加券であるネギ券は手にしていた。

イベント参加券を整理番号付優先入場券に交換するための待機列は、7階階段からすでに上にまで伸びていた。

階段を2階分ほど上がって、その最後尾に付く。

すでに交換が始まっていたその列は、徐々に、でも確実に進んでいた。

自分の番がやってきて、係員にイベント参加券を手渡すと、その係員が抱えている整理番号付優先入場券の入った箱に手を伸ばし、指先に触れた最初の紙を選んで取り出してみる。

刻印された整理番号は60番台、なかなかの数字だった。

18時半過ぎ、整理番号順にイベントスペース入場。

前方から数列目にスタンディングすることができた。

5年前は、これほど前方ではなかったような記憶がある。

 

 

定刻の10分ほど前に、何の予兆もなく3人がステージに登場した。

今日の衣装は、世田谷区民会館で初披露されたものだった。

この衣装を着用したメンバー3人の姿を間近で眺めると、衣装の持つ清楚感と品位、そこにメンバーの持つ清楚感と品位が見事に合致し、その上にさらに芸能人だけが持つ見るものを引き付けてしまうオーラも纏っているので、なんともはや、見入ってしまうしかなくなってしまう。

そして3人は、時間を重ねてゆくほどに綺麗になってゆく。

こちらはといえば、5年の歳月が容赦なく身体を蝕んでゆき、老眼も着々と進行している。

3人にだけは、まるで時の流れが止まっているのではないかと思わせられてしまうほど。

そんな3人のうちの煽り役ぽんちゃがひと言、

   「リハーサルなので、少しゆっくりと聴いてもらおうと思います」

と言ったかと思ったら、その舌の根の乾かぬうちに告いで出た言葉が、

   『ねぇ、バーディア』

ぽんちゃにしてやられた瞬間で、それはそれで心地よい快感。

その瞬間のぽんちゃの表情はと見れば、してやったりなご満悦な表情で、それを見てこちらは、我らがぽんちゃにしてやられてしまったという、ちょっとMっぽい悦びの感覚が一瞬にして身体中を駆け巡る。

間髪置かずに 「ねぇ、バーディア」 のイントロが流れ、あとはすっかり馴染んだその音に身を委ねる。

リハーサルとはとても思えない、もうライブは開幕したも同然。

でもだがしかし、やはりリハーサルであったという事実は動かしがたく、ステージ脇の控え室に引っ込む3人。

 

 

定刻の5分過ぎ、長谷泰宏さんが作曲した「Make Up Prelude」 が流れ出す。

これを聴くたびに、いよいよこれからNegiccoのライブが始まるんだという期待感が聴衆一同に瞬く間に広がる。

と同時に、すでに一体感も生じてくる。

3人がふたたびステージに登場し、それぞれの位置に着く。

一曲目のイントロが流れ出す。

それはこの曲だった。

   『キミはドリーム』

ニューアルバムの2曲目に位置しているこの楽曲を、トップバッターにもってきた。

続いては、この曲だった。

   『Never Ending Story』

アルバムの、1曲目と2曲目を入れ替えての披露。

この2曲、アルバムの並びで聴くと、両曲ともに疾走感に溢れていて心地よい。

だからもちろん、順番を逆にしてもそれは変わらない。

でも、アルバムを聴いていただけでは想像もつかないことの筆頭は、Negiccoの踊る姿。

そして、『キミはドリーム』 の “キミ” はNegiccoであることを認識する。

Negiccoは夢だ、ぼくらがあわただしく過ごしている雑多でうまくいくことのほうが少ない日々、そんなささやかな日常に咲いた日常を忘れさせてくれる清涼剤。

先行きが見えないこんな時代の中で、ぼくらと一緒に少しづつでも前進しようとしている希求の姿の具象化。

 

自分とNegiccoとの出会いは、偶然だった。

ピチカートマニアの自分は、小西康陽さんがアイドルに楽曲をプロデュースしたという情報をたまたま読み、そのPVをなんとなく視聴してみたたことの偶然。

5年前、残業しなくてもよいタイミングでリリースイベントを開催していたことの偶然。

そのリリイベに、支障なく参加できたことの偶然。

偶然がいくつも重なった。

そしてこれは、まだまだ終わらない、物語は続いていく。

Negiccoが目の前で歌うことによって、脳裏に刻まれてはいたのだが、眠っていた様々なことが呼び起こされてゆく。

それは、それぞれの歌詞が自分の中で具体的に立ち上がってくるということ。

 

   『ノスタルジア』

これはさらにリアルだった。

“揺れる稲穂のざわめき” という歌詞が聞こえてくると、たちどころに新潟の田園風景が目前に立ち上がってきて、そこから夏の風が吹き渡ってくるのを感じた。

今日の昼間、東京はうだるような暑さだった。

その余熱がこのビルをまだまだ覆っているはずなのだが、だからこそ、新潟からのその風はとても心地よいもののような気がするのだった。

 

なんだろう、このような感覚。

5年前のNegiccoには、感じられなかった。

それはおそらく、Negiccoの3人が5年の間に身につけたもの。

観ている観客の脳内を、表現者が思わず知らずにやわらかく刺激し活性化することによって生まれてくるもの。

一般的にアイドルを観るということに対し、普段はそこまで求めてもいないし、仮に求めたとしても得られることはないはず。

ただただ、ひたすらに可愛いアイドルを愛でる。

もうひとつは、そのアイドルと共にひたすら沸くことによって得られる一体感を体感する。

この2つの要素が大きい。

Negiccoは、その歩みの蓄積によって、本人たちが自覚しているかどうかはわからないことなのだが、彼女たちの存在感やパフォーマンスから観客が感じ取ることに対し、深くて多層的な変化を及ぼすようなパワーを持ちつつあるのもしれない。

これはもはや、Negiccoの3人がアイドルという領域をある意味では凌駕してしまっていることなのかもしれない。

同時にもちろん、Negiccoメンバーの3人は、みな可愛い。

でもその可愛さには、その可愛さに触れることを(実際に触れることは特典会でしかできないわけなのだが)、恐れ多く感じてしまうものも帯びつつあるように思う。

特にステージ上でパフォーマンスしているときに、それを感じる。

気高くて気品のあるバリアが3人それぞれを包んでいる、という感じか。

 

そんな3人の歌う『ノスタルジア』のラストシーンは、特に印象的だった。

   「重なるハーモニーは 出会えたすべてが作る 今

    振り向けば手を振る

    愛しい笑顔に見送られて

    続いてゆく」

ここのところで3人は、ステージ上に一つの大きな輪を描くようにしてゆっくりと歩く。

一歩づつ踏みしめて、その都度にその一歩を確認するかのようにして。

その円を描く歩みを2度3度ほど繰り返して立ち止まり、歌は終わる。

その描いた円と歩みは、終わらないこと、続いてゆくを意味している。

ここに至って、単なると言っては言い過ぎかもしれないが、単なるリリイべのライブで瞳が潤んできてしまった。

 

そんな世界から自分を戻してきてくれたのは、いつものお約束曲である 『トリプル!WONDERLAND』 だった。

安心の盛り上がり、安定なコールとケチャの連続。

これはやはり、アイドルならでは。

 

そして、ライブのあとに続いた特典会では、恐れ多いとすら感じられたものは3人には微塵も残ってはおらず、そこにいるのはいつもの親しみやすくにこやかな3人で、そんな3人のそれぞれの瞳と熱くアイコンタクトをしながら、ハイタッチを交わしたのだった。

 

 

それにしても披露されたのはたった4曲、そのうちの3曲がニューアルバムからのものであったにせよ、今週末の7月21日土曜日に新潟の朱鷺メッセで開催される15周年アニバーサリーを祝うワンマンライブ “love my 15years at 朱鷺メッセ”、これがやはり特別なものになるであろうことを垣間見ることができたわけだし、それに出向く方々にとっては誠にふさわしい壮行会を、まだ参戦を迷っている方にとっては行くという選択肢を選ぶべきだという決意を促す決起会を、Negicco自身が催してくれたことにもなったわけで、それに参加する一員である自分にとっても、その期待がどんどんふくらんでいくことをもはやどうすることもできす、こんなワクワクを内包して過ごすことができるいま現在から当日までが 「嬉しすぎて最高」。

 でもそして、「だから余計に 終わりを考えてしまう」。

 

 

最後に、このブログでかつてお披露目したことのある、「Negiccoが自分にもたらしてくれた50のこと」 を再録してNegiccoに出会い共に歩んできたこの5年間を振り返りつつ、「Negicco15周年アニバーサリーライブ」開催への、経費ゼロ円的でいささか自分勝手なはなむけとしてしまう。