カミさんと自分。そして、わが家におけるNegicco。 | 計画をねりねり・・・・・・。

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思いつくままにオッサンが、Negicco、WHY@DOLL(ほわどる)を筆頭とする音楽、そして映画や読書のことなどをゴチャゴチャと。

カミさんと自分。

一昨年、銀婚式を迎えた。

ということは、今年の結婚記念日がやってくると27年が経過することになる。

カミさんとは同い年。

だから、お互いの人生の約半分を一緒に過ごしてきたことになる。

 

というわけなのか、どうなのか、いささか前になるけれど、ある時、カミさんから何気なく放たれた言葉、それは、

「あなたの考えていることは、だいたいわかるから。」

というものだった。

 

恐ろしい、おそろしい、オソロシイ。

一度、聴いてしまったら、脳裏にクッキリ、胸にはザックリと刻まれてしまった。

そして、何かの折に、ふううっ~~~と、その言葉が頭をもたげてくる。

もちろんそのときは、言葉だけではなく、カミさんの顔も一緒に。

そこから逃れる術は、これからも、なさそうである。

そんなカミさん、専業主婦で趣味はジム通い。

性格は、外面はよいらしいのだけれど、家では頑固な上に要領がわるく、手際もよくない。

そのせいか、家の中をきちんと片付けてキレイにしているとは、とてもいえない状況である。

また、自分のことをどうも信用してはおらず、その行動に対しては疑いを持ってかかっているようだ。

もっともそれには理由があって、10年ほど前に、一度だけキャバクラ嬢に自分がハマっていたことがあり、その折、自分の携帯電話に残されていたメールを、カミさんが勝手に見たために発覚したことがあった。そのときは、平謝りで平伏し、許してもらえたわけだけれど(こちらとしては、勝手にひとの携帯のメールを覗くなどとはプライベートの侵害だと言いたかったのだけれど、そんなことを言ったら火に油を注ぐようなものなのでガマン)、その一度だけのことで、それ以来、自分の行動に猜疑心を持っている。

なんだか面倒な妻なのだけれども、27年前にはこの人しかいないと思って結婚したわけで、そのときにその選択をしたのは自分なわけで、ということはその選択をした自分に責任あるわけなので、いままでも、そして今後も、その責務を負い続け、まっとうつもりである。

 

 

さて、そんなカミさんがいる家庭。

その家庭において、夫であって旦那である自分が、あろうことか、ある日、アイドルにハマってしまったのである。

 

 

その前兆はあった。

会社の昼休み時間にYOUTUBEを視聴しはじめ、あるとき、Perfumeの「ポリリズム」と出会い、その楽曲に胸を打たれてしまったのだ。

そして、Perfumeのアルバムを購入して自宅で流すようになった。

ちなみにわが家では、食事中にはかならずテレビを消すことにしており、そのかわりにCDで音楽を流してBGMにしている。

Perfume。

その頃はもうすでに、アイドルという印象を与えることはなかったようで、カミさんもPerfumeについて何も言ってはこなかった。

そこから、その楽曲のプロデューサーである中田ヤスタカとcapsuleの存在を知るまでに時間はかからなかった。

capsuleの初期作品は渋谷系の色が濃く、もともと、ピチカート・ファイヴが好きなピチカートマニアだった自分を知っているカミさんは、capsuleのアルバムを聴いても違和感を持たなかったようだった。

それらはなつかしくもうれしい楽曲群で、そこからピチカート・ファイヴの動画を漁って視聴することへと進んでいった。

 

 

そんなところに、小西康陽さんがNegiccoというアイドルグループの楽曲をプロデュースしたという情報をネット上で知った。

そのPVをクリックしてみた。

そこで、衝撃を受けてしまった。

すぐに、そのニュー・シングルを購入して自宅でそれを流してみた。

その際、カミさんにブラインドテストをしてみた。

「これから流す曲、誰がつくったか、当ててごらん?わかるはずだから」

カミさんが答えた、

「小西さん?」

「そう、正解」

「小西さんらしいわね。」

『アイドルばかり聴かないで』、この楽曲がわが家で公式に認められた瞬間だった。

それは同時に、この楽曲をパフォーマンスしているNegiccoの存在を、カミさんに知らしめた瞬間でもあった。

 

ちょうど同時期、そのNegiccoのニューアルバム 『Melody Palette』 のリリースイベントがタワレコ新宿店であるという情報を得た。

平日の夜、会社帰りに立ち寄ることのできる時間帯だった。

アイドルの現場に出向いたことのない自分は、会場である7階フロアへエスカレーターで恐るおそる上がっていった。

それが、禁断の聖地へ足を踏み入れるはじめの一歩となってしまった。

眼の前にいるNegiccoの3人、素敵すぎる。

その場でニューアルバムを買い求め、そして、握手までしていただいた。

こんなに楽しい世界があったとは!?

もちろん、購入した 『Melody Palette』 を自宅で食事中に流した。

 

 

はじめにそれを流したとき、詳しい説明をしなかったのであるが、それが幸いしたというか、そののちしばらく、このアルバムの楽曲はすべて小西さんが手がけたものとカミさんは思っていたようで、それによって、Negiccoという3人組アイドルのアルバムを聴くことに、カミさんは何も言わなかったのかもしれない。

 

 

そんなカミさんとの間には、現在、中学3年生である愚かな息子を授かっている。

思春期真っ盛り、むずかしいお年頃の男子である。

この当時は小学6年生。

2013年8月10日、東京・新宿BLAZEにてNegiccoが開催した 昼の部 “10th Anniversary Party”、これにどうしても参戦したくなったので、カミさんが出かけてしまい残された愚息と2人で出かけてみた。

ちなみに愚息は、2012年3月に静岡エコパアリーナで開催された「Perfume 3rd Tour『JPN』」、7月に今はなき SHIBUYA-AX で開催されたきゃりーちゃんのスタンディングライブ、11月のきゃりーちゃん初武道館、年末の幕張 “CDJ” にも2人で参戦していたので、ライブの雰囲気は把握しており、ライブハウスに行くことをぜんぜんいやがらなかった。

このとき、ライブハウス入口には出店が設けられており、ネギライトが販売されていた。

一瞬、ためらったのだが、1本だけを購入した。

 

 

ライトを片手に握り締めての参戦、この時点で、もう完全にアイドルヲタの出来上がりなのだが、ネギライトを購入したことはカミさんには黙っているようにと、愚息には固く約束させた。

以来、今日までネギライトをカミさんに見せたことはない。

このことはつまり、ペンライトはアイドルヲタをもっとも象徴するものと自分では思っており、それを所持する亭主というのは、カミさん的にはどうなのだろうかという相手の感情への配慮、夫としての気配り的なものである。

したがって、自宅にあるクローゼットの自分用エリアに収納してある礼服、その内ポケットに確実に秘めている。

ちなみに、愚息をたまもやライブに帯同したことについての、カミさんからの言及は何もなかったように記憶している。

 

 

以来、ニューシングルのリリースごとに、NegiccoのCDが増えていった。

その分だけ、それらの楽曲を家で食事中に流す機会も多くなった。

それは、あえてそうすることによって、Negicco、そしてアイドルへの抵抗感を薄めてゆくという遠大な目論見を実施してゆくものでもあった。

もちろん、それらのニューシングルを、実はリリースイべントで購入していることを告げるような、自分で自分の首を絞めるようなマネをしてはいない。

リリースイベントへの参加は、基本的に平日の夜に限っており、これならば、

「ちょっと残業してから帰るから。」 

と、一言伝えておけば大丈夫だからである。

そして、握手したり、チェキ写真を撮影したりしていることも、当然、内緒である。

 

それらへ参加するために複数枚で購入したCDは、当日はバッグの底深くに納めておき、翌日、会社のロッカーに収納している。

大切なチェキ写真も、会社の机の引き出しに保管してある。

同じCDを何枚も購入するという行為は、ケチくさい、いやいや、経済感覚のしっかりしたカミさんにはとうてい理解不能なことは、はじめからわかりきったことなのだから。

 

また、同様の理由によって、グッズの購入もガマンせざるをえない。

したがって、グッズの購入で運営の売上増に貢献することは、残念ながらほとんどできないでいる。

ポスターのプレゼント、これも自分には正直なところ困りもので、自宅にも会社にも貼る場所がない。

だから、親しいネギヲタさんへプレゼントすることになる。

 

そして、もっとも重要なのはライブへの参戦である。

平日の夜に新宿、渋谷、池袋界隈で開催されることが、自分にはもっとも望ましい。

その理由は、これまた「残業」という葵の紋所の印籠を取り出せば、ひたすらカミさんは土下座せざるを得なくなるのだから。

万一、土日の開催の場合、土曜日のその場所が日帰り可能なエリアであれば、「出張」という名目を掲げることができる。

ただし、スーツ姿での参戦となってしまうのは、やむを得ない。

もちろん実際の出張には宿泊が伴うこともあるのだが、わが家の場合、前述した自分のあやまちがあるため、それ以来、かならず出張宿泊先の予約表をカミさんに提出する義務ができあがってしまい、となると必然的に宿泊地も判明する。

ということは、いまの時代はスマホの検索によってたちどころに出張と偽ったライブ参戦だということが明白になってしまうから、そのような事態の生じることをあらかじめ回避しているのである。

また、仕事柄、日曜日の出勤や出張はあまり発生しないので、日曜開催のライブは、当初からあきらめることにしている。

ちなみに、上記のような理由によって、先月3、4日に新潟・苗場プリンスホテル ブリザーディウムにて開催されたワンマンライブ 「私をネギーに連れてって in Naeba」、このライブへの参加は両日ともに当初から見合わせざるを得なかった。

 

また、アイドルを追っかけていると、必然的にほかのアイドルの動向や楽曲の情報が眼や耳に届いてくる。

そのため、気になるアイドルも登場してしまう。

自分の場合、現在、Maison book girl (ブクガ)である。

しかし、時間的にも経済的にも、Negiccoと同じような応援はさすがにできないので、せいぜい新曲のCDを1枚だけ購入して会社で昼休み中に聴くくらいである。

それを自宅の食事中にもBGMとして流したいところなのだが、アイドルグループに2つもハマっている姿勢というのは、夫として父親としてどうもちょっと憚られる気がしてしまい、自己規制している。

ちなみに現在の自分の懐具合は、カミさんから毎月ちょうだいするお小遣い制である。

それは、これまた冒頭の出来事があったためである。

まあ、Negicco以外に使う金銭といえば、月に2回ほど、名画座で昔の日本映画を鑑賞することと、これまた週に一度ほど友人と飲みに行くくらいだから、小遣いの範囲内でなんとかやりくりはできている。

 

 

また、もうひとつ、きわめて重要なことがある。

カミさんがライブ参戦をしたいのであれば、その背中を全面的にプッシュする。

カミさんはサザンオールスターズ結成当時からのファンで、そのずいぶん初期の頃にはファンクラブに入会していたらしいのだが、学生のために会費を払う余裕がなく、泣く泣く退会してしまったらしい。

以来、一般発売でライブチケットを購入してきたので、自分がNegiccoにハマリだしてしばらくして、まず、そのファンクラブへの復帰を強くすすめた。

 

 

そしてそれによって、ライブチケットの確保できる率が飛躍的にアップした。

「行きたければ、どんどん行きなさい。」

「せっかくのそのチャンスを逃す手はないよ。」

「桑田さんも、いい年になってきてしまったのだから。」

好きなアーティストのライブへカミさんが参戦することは、自分にとっての免罪符なのである。

そうしてもらうと、自分の中で染み付いてしまっている後ろめたさが、ずいぶんと軽減されるのだ。

また現在、カミさんと愚息は、back number というロックバンドにハマっており、ちょうど12月28日に初のベストアルバム 『アンコール』 がリリースされたばかり。

 

 

そのアルバムをカミさんが購入したので、このところ、食事中は自分があえてこのアルバムを選択してBGMにしながら、

「いいねえ~、いいねえ~。」

「ライブに行ったら最高だろうねえ~。」

「6月に埼玉スーパーアリーナで開催されるから、2人で行ってくればいいよ。」 

と、その度に何度も繰り返し、言い称えている。

まあ、実際、back number 良いとは思うけれど、自分も同行しようとまでは思わないので、なんとしても2人で参戦してもらいたいところである。

 

ついでに、グッズの購入についても、思いっきり推奨している。

自分ではガマンしているそれをカミさんだけが行うことによって、ここでも自分の背徳感の緩和と同時に、カミさんにはけっしてわからないであろうけれども、自分の包容力の大きさをも味わうことができるからである。

と同時に、ライブから帰ってきて、公式タオルやら公式Tシャツやらを手に取ってよろこびながら、その感想を語るカミさんの顔を見るのは、夫として、なかなか良いものではある。

 

 

 

そんな、カミさんと自分なのである。

そんな、先日。

あえて back number の話題を振りつつ、その継ぎ接ぎのような感じで、

「Negicco、どう思うよ?」

という根源的な質問を、さりげなく繰り出してみた。

すると返ってきた言葉は、

「Negiccoは、Negicco」

というものだった。

「どういう意味?」

と、当然の疑問をぶつけざるを得ず、すると、

「路線を(アイドルからアーティストに)シフトしつつあるみたいだけど、そうしないとねえ~」

という言葉が自分に向けて、もたらされた。

カミさんの言わんとしていることは、2つあるように思われる。

その一つは、NegiccoはNegiccoであり、世界にたったひとつだけしか存在しない花なのだと。

One&Only。

それだけ個性的で、だれにも真似のすることができない存在。

もう一つは、アイドルとしての年齢的なことについてなのだろう。

リーダーのNao☆ちゃんは、1988年4月10日生まれで、誕生日を迎えると満29歳。

先日、ジョイントライブしたエビ中、その最年少は中山莉子ちゃんで2000年10月28日生誕、年齢が12歳も離れている。

カミさんの言うことにも一理あり、と認めたくなる自分がいる。

どうやらカミさん、世間一般でいうアイドルという括り以上に、Negiccoのその存在を認めてくれている様子である。

しかも、かなり的確に把握しているようだ。

これは、うれしいことである。

また、年末、サトウ食品のCMが放映されていたのをテレビで見たようで、帰宅早々の自分に向かって、

「今日、NegiccoがCMに出てたよ、すごいねえ~」

と報告してくれ、その言葉からは皮肉ではなくココロからほめているのが感じられ、自分にとっては、これまたうれしかった。

 

 

そういう意味では、全国で放映されるCMやTV番組に出演することは、自分が推しているアイドルを一般で広く認めてもらえることになるわけで、そうでなければ、いつまでたっても、

(うちの旦那は、どこの馬の骨ともしれない若い女たち=アイドルにトチ狂っている。まったく、もうっ!)

という、世のカミさんたちの憤慨から逃れることは、かなり困難なことであるにちがいない。

 

 

 

ネギヲタになって約3年半。

カミさんもどうやら、Negiccoを認めてくれるような域に達した模様。

そうは言っても、それに甘んじてしまいチェキ会や握手会、参戦するライブのすべてを報告すれば、やはり大きなしっぺ返しを喰らいそうである。

ここはガマンして、家庭内においてはこれまでと同様な態度で過ごしていくこと、そうすることが今後のネギヲタ活動の継続に重要なことであると、新年となったいま、あらためて肝に命じている。

 

 

 

 

長文をここまでお読みいただきましたこと、厚くお礼申し上げます。

また、これを読まれたアイドルヲタを旦那に持つ奥様方で、もし不快に感じられた点がございましたら、お詫びいたします。

家庭の数だけ、その家庭内の模様やチカラ関係も千差万別でしょう。

ここに書いたことはその中のたった一つの事例ですが、アイドルヲタ活動をされている既婚の男性陣の少しだけの参考に、未婚の方には将来のことを考えるかすかな引き合いに、または反面教師として、お役に立てますれば幸いです。

 

 

追伸:

カミさん、このブログの存在はもちろん知りません。

自宅のパソコン、これまでに何度かその閲覧履歴をチェックしてきましたが、このブログの履歴は残ってはおりませんでしたので、いまだ大丈夫なようです。