あざやかな赤、天を突くような自己主張、

タカノツメは元気です。


中国料理店には、台湾キュウリ?辛いキュウリの漬物があります。

同じ感じで、韓国の食材店では、青唐辛子の漬物をよく見ます。

ハラペーニョでしたか、南米ものでこれもすごいですね。


アクがあるせいでしょうか、

シシトウ、京甘長、タカノツメは、ゆっくりとですが、

あまり虫や鳥に食べられることなく、育ってきています。


種をまいた最初は、なかなか芽が出ず、出ても育ちが遅く、

たっぷり栄養をあげれば早いのかな、と思ってはみても、

まあ、見ていよう…などと思っていたら、

タカノツメがいちばんゆっくり育ちました。


夏ごろ採れば青唐辛子?本当かな?

これを輪切りにして、醤油と米麹で発酵させたものが、

唐辛子の一升漬けなのだそうです。

韓国の青唐辛子キムチとは別物とのこと。


前年、シシトウ、タカノツメ、京甘長を隣接して育て、

その種をまいて交雑したせいか、

それともF1種からとった種のための先祖還りか、

この夏、京甘長に激カラ種がまざりました。


夏が進むにつれて、10%から40%に、

あたりの確率が高くなりました。

上を向いて、タカノツメのようにそそり立っています。

危ない、あぶない。

辛いのも、うまみがあっておいしく食べられるよと、

言っていただいたのは最初だけで、

しばらく収穫を放棄しました。


秋になり、水が戻ると、みんな復活してきました。

京甘長からは辛みはなくなっていった???ようです。


そのとき、それまで音無だった唐辛子が、

悪環境を乗り越えて、主張しはじめてきました。

ぼくは元気、このはり、色つや、どうだい、

といった感じで、立っています。


思い出してみると、赤唐辛子って、

スーパーなどではあんまり見ないような。

簡単に育つので、商品にならないのかもしれません。

野菜の直販所や地域のイベントで、売っているのを見るぐらいかも。

だいいち、あつかうと手が辛くて、皮膚が・・・

で、姿は立派です。


今年はアクの弱いシシトウがほとんど収穫がなく、

京甘長が高確率のバツゲームだったなかで、

タカノツメ、偉い!



この頃、毎日のようにわれめを見ます。

よこから、まんなかから、われています。

きっと、あいつ、まちがいありません。


一昨年の秋の終わりころ、

畝を囲むように、ぐるりとそと周りに唐辛子をまいたので、

落ち着いていたはずだったのですが、

そういえば去年もしっかりトンネルはできていました。

こなくなったと思いこんでいただけで、

じつは、ちゃんと、ここで生きていました。


土をよくしてくれるミミズが大好物なのは困りもの、

畝をつらぬくトンネルは、野菜の根っこがぼろぼろに。

そこを野ネズミがかけまわって、白菜の根やサツマイモを食べていきます。


野生ではどうやって共生しているのだろう?

うん、自然に野菜畑はないか。


そういえば、農道をあわてて、走って、はっていく、

あいつを見たことがあります

白昼堂々と農道を進んでいくのはあまりに無防備、

ダメだろう、目も見えないだろうにそんなん、と、脇に追い込んだところ、

一瞬で地中に潜り込み、見失いました。


あざやか。


秋のお彼岸のころ、いっせいに咲く彼岸花は、

赤くて、線が細いのか太いのかよくわからなくて、

舌まがりと呼んでいると教えてもらいました。

手についたつゆを、ひとなめしただけで・・・


根っこなどに強い毒があって、あぜ道に植えておくことで、

もぐらよけになるのだそうです。

さすがに、ちゃんと昔からの知恵が生きているのですね。

畑のまわりを彼岸花で囲んでいるところも、そこそこあります。


で、彼岸花に囲まれた畑の中に取り残された土竜は

どうなるのかな ???

ひょっとしたら、ゆうゆうと、

畑のミミズを独り占めしているかもしれません。




ビニールでできたハウス、

どこまでも風によわく、物理的な打撃によわく、

熱などにあたれば、いっぺんに溶け燃えてしまうでしょう。


でもにもかかわらず、

雨よけ、風よけ、寒さよけとしては、なかなかのすぐれものです。

この中にいると、冬は暖かく、梅雨はしのげ、

季節との温度のずれが、外の季節をいっそうはっきりと感じさせてくれます。


おおよそ3メートル×5メートルのこの子は、

50㎝間隔で骨材を入れてあり、ビニールは強化のためのライン入り。

40㎝ほどを地中に埋めるのですが、

そこはさびないように緑のペンキでぬりました。


ともだちの農家とガーデンデザイナーさん、ビニールハウス屋さんからふたり、

ざっくり位置を決めたら、そのまま適当に骨が立っていきます。

ヨコ・タテ、縦横に組み合わせて、金具で固定。

気がつけば、立派な骨組みができています。

つづいてビニールはり、これはベテランが活躍し、

危ないですから、手伝うことがありません。

農業用の幅広ビニールひもで押さえて、完成です。


ギャラリーはここで苗が育つとばかり思っていたようですが、

現実は、器具、余材、種子、その他でいっぱいになり、

けっしてがらくた置き場などではなく、

farmer & gardener のびっくり箱、

いえいえ、びっくりハウスになっています。



なかなか有効に活用できているので、

イスやテーブルも持ち込んで、

ビニールごしに、ぼぉーっと外をながめています。

たまには、ふり積もった雪などで、ぐっと身をちぢめているのですが、

はれたら、そっと、雪おろし。

七輪つかって、もちでも焼くのが、

砂糖しょうゆのこうばしさとあいまって、たまらないのでしょうが、

さすがに、かまくらのようにはいかないだろうと思います。


とりあえず、干しわらのにおいにつつまれて、

さて、気分は…



きのうの夜から、きょうの朝にかけて、

大きな台風がきました。

東側をとおってくれたので、さほどのことはなかったのでしょうが、

最大風速40メートルということでした。


風台風、はたけの被害はじんだいですが、

そういうこともあると思えば、ダメージはそれほどでもありません、かも。


立っていた子たちは、みんな寝かけてしまいました。

あと数日で枝豆として食べられそうだったせっかくのダイズは、

45度にかたむき、おつきあいのように小豆と生姜と里芋も…

京甘長ととうがらしは、もう少し軽くて30度ほど。

芽を出しかけていた子たちは90度。

いったいどういう根のはり方をしているのとも思うのですが、

よくがんばったねとも。


工作物はストレート、

この程度のつくりならこんなもんですよ…


高さ1.5メートルの防風ネットはぶらぶらで、

ポールに固定してあった、挟み込みプラはぽんぽんはずれ、

吹き抜けていったビニールハウス内は、ばらばら。

木材を組んでつくったすずみ場の屋根は、

もともと痛んでいた葭津がぶっとび、

その残骸が軽トラの上にはりついて…

それでも池の水は満ぱいになりました。


まずまず半日の作業で回復するでしょうが、

ちょっとやる気がおきないので、

きょうのところは、よそのおたすけに行こう。


明日があるよ。



高齢者がどんどん増えているせいか、

畑仕事も、楽していいんだという農法が、

世の中で、よく話されるようになってきました。


耕さない、農薬はもちろん使わない、草はとらない、肥料もやらない。

種は直まきで、苗はつくらず、移植もしない。

いったい、これ以上、どう手ぬきするのかわからないぐらいです。

そのうち水やりも最小限になどとなって、

今年のように日照りが続くと、さんざんな結果になります。


ところが、そうして生き残ってきた野菜が、実においしい。

私の畑もそうなってきました。

ただながめるだけ、それでも十分に変化はわかります。


で、収穫は、

生き物たちに3分の1、人間に3分の1、そしてよろず神様に3分の1のつもりで、

みのり三分の計を思いました。


でも、野菜の小さな芽たちのコロニーから、強い子たちがのびてくればと、

種はとてもたくさんまいていて、

その上、生き物たちの分とよろず神様の分とで3分の2ということでしたけれど、

実感としては、人間は20分の1ていど、

まして収穫作業もめんどくさいとなると・・・


野菜をつくっているというより、

なんとか育ってきた子たちの実りを、

生き物たちの目をかすめて、いただいてくるというのが、

私の畑での農法といわれれば、そうかもしれません。

ただなまけものなだけともいえます。


それがなさけないほどおいしい野菜なのです。



いちばん最初、畑の土を入れ替えたとき、

畑までの軽トラの通り道にしておいたところは、

雨が降るとどろどろべちゃべちゃ。

やむを得ず、排水用の溝穴を掘り、排水パイプを設置して、

砂利をかぶせこみました。


いまでも雨あがりなど、地下にパイプがある通り道の上っ面だけ、

しめっていることがありますが、これで各段に排水がよくなり、

どろどろはなくなり、気分良く畑まで行けるようになりました。


ふたつめの畑をつくったとき、

数年後の予定だったのに、つい気持ちがかたむいて、

つくりだしてしまったのですが、

こちらは山砂中心の畑です。


掘り起こすほどに、いっぱい石が出てきます。

おおきいもので10㎝前後、小さいものは限りがありません。

畝をつくり、季節にあわせて作りずらすほどに

ぱらぱらとでてきます。


排水をよくするため、畑のぐるりに溝をつくり、

その角から土手沿いに水みちを掘ります。

そこに掘り集めた石たちを、ほおりこみます。


それだけのことなのですが、

まんま、盛りあがった石の水路ができあがります。


これがなかなかいいのです。


水路といえばコンクリート、

ところがこれは、石が積み置いてあるだけで、

水が流れていくところすら見えません。

でも立派な水路です。ちゃんと役立っています。

なかなか味があるのです。



ありがたいことに、そこそこの広さの畑は、

大人の遊び場です。

タテヨコ20数メートルずつ、150坪ほどの広さがあると、

なんでもできそうな気になってきます。


工作をしました。


庭つくり・畑つくりの仕事の、お手つだいをさせてもらっている、

リバーズランドスケープデザインさん から、

20、30㎝ほどの石をもらってきて、盛り土に石垣を組みました。

(いつもありがとうございます。)


くの字型に、4メートルと5メートルほど長さの盛り土をしてあって、

そのほんの先っぽ、2メートルほどを、3段に乱積みしました。

盛り土の上にいる梅の木が、何するん?と聞いてきます。


ちゃんとした擁壁なら、裏側に砂利・栗石を入れて、

水抜き穴を通して、きちんとします。

けれどもここは、大人の遊びの工作ですから、

石垣の間にイチゴを植えようと思い、

冬は、ヘビが寒を越える場所になるのもいいなと、

できるだけ裏側の山土・山砂が見えるよう、すきま荒く積みました。


これがまちがい。


石垣は、お互いの角角で支えあって、しっかり固定しているのですが、

その広いすきまからは、草が次々に生えてきます。

あなたたちはたくましいね、さすがだねぇと、関心しているあいだに、

草は深く根づき、ちょっとやそっとではとれません。


冬の昼間のお日様にあたためられた石垣が、

ゆたんぽのように、夜の寒さをゆるめ、

春からの実りを確かなものにしてくれるはずでしたが、

イチゴは、ついにそこには植えられず、

草々とその根っこが、あたかく冬を越しています。


まあ、それもいいかと



ほんとうに小さな小さな種、

よくここからのびていくなぁと思うのですが、

それなりに、ちゃんとのびていくのです。


けれども今回は失敗でした。

ミニトマトです。


4月、暖かくなったのでまきました。

連休のおわる頃には、

いちばん大きな子たちで5㎝ぐらいになっていました。

けれども、どうも元気がありません。

たくさんまいたのですが、発芽した数もほんの少し。

それなりに立ってはいるのですけれど、

とりあえず立っていますよ…という感じ。


のびていくぞという気合いとというか、

そういうものが感じられないのです。


うむーー、うぅむ、です。


なんとなくの心あたりは、土が湿りすぎ?

肥料の不足?雑草が気に喰わない?

もともとポットで育った植物などいないと思っているので、

直まきでそのままというつくり方をしていて…


ぶんぶん暴れまわるように育つ姿をあちこちで見ているので、

このたよりなさは何とも。


畑づくりをさせていただいた先では、ミニトマトがやまのようになって、

こぼれ落ちた実の種からさえ、新たにどんどん発芽していて、

力強く、競うように、グランドカバーになっているのです。

これは少々・・・



いいえ、ほんとうはわかっているのです。

栄養が足りないのです。

でもですね、有機性の肥料でも、あげすぎるとえぐみがでて、

そもそも肥料なんて、野生ではないだろうと、

まったくあげないという方向に、ついつい…


4ヶ月、がまんしました。ほんとうにゆっくりゆっくり、伸びてきます。

なんとかかんとか、悪条件の中をかいくぐって、一本だけ、

実をふたつつけてくれました。

がまんをしたのはこっち!と、ミニトマトたちが言っています。


言い訳しつつ、でも、その、あの、と、ぶつぶついうのは、

肥料もなしでできた野菜のおいしさを、私が知っているからです。


でも、今回、ミニトマトを食べさせてあげられませんでした。

ごめんね。来年こそは…



ふかふか、ふっかふか、

それだけでうれしい、気持ちがふくらみます。


まだ寒いときなので、種まき、植えつけにはだいぶ早い。

季節を待ちましょうとなりました… けれど…

にょきにょき生えてきました。

はじめは遠慮がちに、まばらに、やがて大胆に、全面に。


あせります、せっかくきれいにふかふかにしたのに。

スギナです、杉菜。

漢字で見ると上品そうなのですが、これは難敵。

根が、深く、太く、たくましく、とりきれないので、

ぬいてもぬいても生えてきます。


普通の農薬ではあまりききめがなく、

根こそぎ腐らせてしまうのがあるようなのですが、

近くの人はそれを「つつみ崩し」と教えてくれました。

草々の根が枯れきって土手が崩れてしまうほどの強い薬だそうです。


農薬は使い方がわからないので、

ひたすら掘り返し、ひっこぬきの繰り返し、

先が4つに分かれた備中くわをふり下ろし、ひきたおし、

おこした土のあいだからスギナの根っこをとりのぞいていきます。


せっかくつくった畝をくずし、畑を全面ひっくり返して、

中くらいのてみに4はいほどもとりのぞきました。

とったスギナの根っこはどうするか?

乾燥させて、田んぼにほうりこみました。肥料になってね。


ところが、畑では、またはえてきます。

3回くりかえしたところで、身体はがちがちごちごちです。


あきらめました。


農薬がかかっていなければスギナ茶もあるし、

畑の土をよくかきまぜたと思えば、

ふん、はらもたちませんでした。



 夏の初めのころだったと、

 かあさんに連れられた3つの子がいました。


 畑わきの道を横切れたのはひとり、

 あとのふたりは、

 走っても走っていないし、隠れて隠れていない。

 あぶなっかしさは生後2、3ヶ月というところでしょうか。

 あちこちにもぐりこんで、小さなどきどきが聞こえてくるようです。


 秋のはじめ、右肩から腕先までが白い、

 若い、黒い猫が畑にいました。

 走って逃げるでもなく、

 はんたい側にさらりと回り込んで姿を消しました。


 あるときは、稲刈りのすんだ隣の田んぼを歩き、

 あるときは近くの家のブロックにひらりと飛びのり、

 そのまま敷地の奥にはいっていきました。


 あのときの子どものひとりです。


 おおむね生後6ヶ月というところかと、

 立派に太って、わりとゆったりとあるいています。

 首輪はしていないのですけれど、

 近所の人たちに食事をもらっているのだろうと、

 この集落の猫なのでしょうね。


 金網フェンスと防風ネットで囲まれたこの畑の中で、

 すでに5回ほども遭遇しています。


 人や犬が入ってこないので、安心なのかもしれません。

 ガウラとダイズを風よけにして、

 畝間のくぼみでひなたぼっこをしていました。


 ちゃんと顔を見合わせたのは1回、5秒ほど。

 いちおう挨拶がすんだので、そのままほおっておきました。

 身体の色が白3黒7ぐらいの割合なので、

 まあ、ななわり、と名付け、

 畑で出会っても、いるねという程度にしておきました。


 もぐらが怖がってくれればありがたい。