家づくりを検討されて、ハウスメーカーや住宅展示場に行った人なら知っていると思いますが、新型コロナウィルスの流行以降、建築費はガンガン上がっています。

 

 

私が訪問したハウスメーカーの中には、今年度だけで4度目の値上がりですということを言われていた会社がありました。つまり四半期ごとに値上がりしているということ。季節が変わるごとに値段が上がるのは尋常ではありません。

 

 

実際延床面積にもよりますが、3000万で建てられた家が3600万円になるなど、2割増しの値上げ幅。住宅ローンで言えば、利率が1%上がっているようなものです。

 

 

そもそも建築費の高騰は2013年頃から上昇傾向で、新型コロナウィルス感染拡大の影響で一時的に僅かに下がったものの、2021年からは急上昇しています。

 

 

現在建築費を押し上げている主な要因が以下のもの。

 

  • 人件費上昇
  • ウッドショック
  • アイアンショック
  • 原油高騰
  • 輸送料金の上昇
  • 円安による輸入価格の高騰
  • ウクライナとロシアの戦争


 
昨今は最低賃金上昇の影響もありますが、人件費が上昇傾向にあります。

それでもまだまだ物価高に比べると安過ぎるくらいですが。

大阪万博などで職人が取られたりして、人材不足による人件費の上昇もあります。

 

建築現場は特に高齢化が顕著です。55歳以上が34%と、全体の3割以上を占めるという有様。逆に29歳以下はわずか1割。若手が全く入っていません。

 


ウッドショックとは木材価格高騰のことです。日本は建築木材の7割を輸入に頼っており、海外での住宅需要が高まった影響でどんどん値上がりしています。アメリカ、中国といった大国での住宅需要増加に伴い、日本に木材が入り辛くなりました。

 


アイアンショックはその名の通り鉄、鋼材価格高騰のこと。鉄筋・鉄骨などの鋼材は、住宅建築や商業施設、ビルなどの建築資材として広く使用されています。

鋼材の急激な需要拡大に伴い、鉄鉱石などの鉱物資源のほとんどを輸入に頼っている日本では影響が非常に大きいです。
 

ガソリン代の高騰、円安による輸入価格の高騰など、全て同じ。結局は日本が輸入大国かつ円が弱いため、あらゆる費用が掛かるようになってしまっています。輸出する分には円安の方がお得なんですけどね。我々一般市民は輸出は、ほぼ関係無いです。

 


ここ数年の円安の原因は日本の低金利政策が原因とされていますが、先日ついに日銀がマイナス金利政策解除で17年ぶりの利上げというニュースが出ていたので、多少はマシになるかも知れません。

 


ウクライナとロシアの戦争に関しては若干ベクトルが違います。これはロシアへの経済制裁で、資源大国のロシアからの輸入が減り、需要に対して供給が少なくなってしまっていることが大きいです。何しろ今までロシアの資源に依存していた国が、他の国から資源を輸入することになりますからね。
 

今後も値上がりが良そうされる建築費ですが、いつが家の建て時なのか。

 

 

 

 

欲しいと思った時に買いましょう。

 

 

 

仮にウクライナとロシアの戦争が終わったとしても、復興が本格的に始まったら、鉄やコンパネ、コンクリートなど建築資材は上がって行きます。

また、ここには書きませんでしたが、住宅ローンも上昇傾向。

 

 

住宅購入を先延ばしにしたところで、安くなる未来はほとんど見えません。

年収と年齢を天秤に掛けて、定年までにローン完済出来る未来設計をしてはいかがでしょうか。