原 則 

1 1回の問題数は2問。

2 アトランダムに出題する。

3 センター試験前日まで、できるかぎり連日出題する。

 

問1

1604年に徳川家康が実行した政策を示す史料として正しいものを、次ののうちから一つ選べ。

 

 黒船着岸の時、定置年寄共、糸のねいたさざる以前、諸商人長崎へ入るべからず……。

 紫衣の寺住持職、先規希有の事也。近年猥りに勅許の事……。

 自今以後、仏法のさまたげを成さざる輩ハ……きりしたん国より往還くるしからず……。

 諸国ノ居城修補ヲ為スト雖モ、必ズ言上スベシ。

 

問2

幕末(江戸時代末)の貿易開始直後における外国との取引の様子について述べた文として正しいものを、次ののうちから一つ選べ。

 

 輸出入額では横浜が、取引の相手国ではアメリカが圧倒的に多かった。

 日本の輸入品は、茶・蚕卵紙・海産物などが中心だった。

 居留地では、外国商人と蔵宿と呼ばれた日本人貿易商が交易をおこなった。

 大幅な輸出超過が生じ、それは物価上昇を刺激する一因になった。

 

まおぴん15行程度の空白ののちに解答解説ありまおぴん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

問1 正解は

 引用した史料は、糸割符法の制定(「1604年に徳川家康が実行した政策」)を示すもの。

 

1604年、徳川家康白糸(中国産の上質な輸入生糸)貿易に関する糸割符制度を創設した。

これによって、ポルトガル船のもたらした白糸は幕府指定の特定商人である糸割符仲間が一括購入することになった。

糸割符制度についてのやや詳しい説明は、ここで読むことができる。

→ 200字論述新研究57(問題21を考える➊)

 

なお、禁中並公家諸法度(1615)、バテレン追放令(1587)、武家諸法度元和令、1615)の一節。

 

いずれも重要史料で、引用した部分は、そのなかでもっとも大切な部分になっている。

この機会に、文系受験者は音読できるかどうか(読めない漢字がないかどうか)を最低限確かめておきたい。

 

問2 正解は

文章の誤りのポイントは以下のとおり。

 

 「アメリカが圧倒的に多かった」の部分が誤り。

アメリカは南北戦争(1861~1865)に直面しつつあり、対日貿易の主導権はイギリスが掌握した

 

 生糸に加え、「茶・蚕卵紙・海産物など」は日本の輸出品。

輸入品としては、毛織物綿織物などの繊維製品や鉄砲・艦船などの軍需品が多かった。

 

 「蔵宿」(札差の別称)が誤り。

横浜などでの輸出入品の取引は、居留地において外国商人と日本商人(売込商・引取商)との間で銀貨を用いておこなわれた。

 

四角オレンジ末 輸出入の推移四角オレンジ

 

四角オレンジ幕末 主要輸出入品四角オレンジ

 

ギザギザギザギザギザギザ

 

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東京 2020年2月3日(月) 10:00~15:30

大阪 2020年2月2日(日) 10:00~15:30

詳細については、こちらをご覧ください。

下矢印

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2020年1月30日(木) 13:00~17:00

詳細については、こちらをご覧ください。

下矢印

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同講座は、東大教室・直前講座と同内容ですが、

シミュレーションテストは実施せず、講義のみになります。

その分、講義内容(重点学習分野の確認)に

やや厚みを持たせる予定です。

また、朝日カルチャーセンター新宿教室では、2月中に

“最後の質問相談会”を実施します(2回を予定)。

 

 

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