5-5 白鳳文化(7世紀後半~8世紀初頭、天武・持統朝前後)

 

白鳳文化(はくほうぶんか)は、律令国家の建設が進んでいく時期の文化になる。

 

 中国文化の直接導入

新羅経由で中国(唐初期)文化が伝えられると同時に、遣隋使・遣唐使の派遣にみられるように、中国文化との直接的な接触(せっしょく)をとおして成立した清新な仏教文化である。

興福寺仏頭(こうふくじぶっとう)など。

 

 国家仏教化(こっかぶっきょうか)

国家仏教国家の保護・統制下で国家を護(まも)る仏教)の確立をめざす動きが本格化し、官立(かんりつ)の大寺院が建てられた。

大官大寺(だいかんだいじ)・薬師寺(やくしじ)など。

 

 絵画

法隆寺金堂壁画(ほうりゅうじこんどうへきが)は第二次世界大戦後の火災(1949)で焼損(しょうそん)し、高松塚古墳壁画(たかまつづかこふんへきが)は1972年に発見された。

 

興福寺仏頭

 

もと山田寺薬師三尊像(やまだでらやくしさんぞんぞう)の本尊の頭部。写真はレプリカ。

 

薬師寺東塔(とうとう)

フェノロサが「凍れる音楽」と形容したとされる三重塔(さんじゅうのとう)。