肺がんの手術の後には、再発を抑えたり、生存率を向上させる目的で抗がん剤などの薬物療法を行うことがあります。

2022年8月から分子標的治療薬のオシメルチニブによるEGFR陽性II-III期非小細胞肺癌術後補助化学療法が保険承認となりました。ADAURA試験によれば、術後にシスプラチン併用化学療法後にオシメルチニブ内服、またはシスプラチン併用化学療法なしでオシメルチニブのみ内服を3年間行った症例はオシメルチニブ内服を行わなかった症例と比較し、

・再発または死亡のリスクが83%低下。

・2年無病生存率は、オシメルチニブは89%、プラセボは53%。

 

・全生存期間はデータ解析時点では未達。

したとの結果でした。

 

これにより現時点で肺癌術後補助化学療法は

(肺癌取扱い規約第7版)

・IA-IB期:ユーエフティE顆粒

・II-III期:

 ・PD-L1強陽性、弱陽性

  :シスプラチン併用化学療法+アテゾリズマブ(1年)

 ・EGFR Exon19 DelまたはL858R陽性

  :シスプラチン併用化学療法+オシメルチニブ(3年)

   または

  :オシメルチニブ(3年)

 ・どちらも陰性

  :シスプラチン併用化学療法

となると思われます。

・PD-L1陽性かつEGFR陽性の場合にオシメルチニブ、アテゾリズマブどちらを選択するかについて、国内では推奨はありませんが、海外の学会のステートメントにオシメルチニブを優先するというものがあるようです。

 

済生会兵庫県病院呼吸器外科、呼吸器内科

兵庫県神戸市北区藤原台中町5丁目1-1

常勤医師(入院担当):

呼吸器内科:金城、湯村

呼吸器外科:吉村、伊藤、木村

外来診察日         

曜日  月
呼吸器外科 伊藤
木村
吉村 富山  伊藤 吉村
木村
     
呼吸器内科 山本 湯村 湯村 永野  小林/
高宮
     

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