皿ヶ嶺はこちら↘↘






皿ヶ嶺に登った時のこと









山頂から竜神平にくだる途中
(15〜20分)
おばあさんとすれ違った




わたし達のために
避けてくれていたのだが




ドキッとした

居るのに居ないような
捜索願が出されている人のような





襟のついたブレザーにズボン
靴は合皮の普通の靴
右手には杖
白髪のあたま
荷物は持っていなかった気がした




一瞬言葉をかけようかとも思ったが



「こんにちは!」とだけ挨拶した
おばあさんも
「こんにちは」と返してくれた





ヘンに声をかけて
『認知症の人と間違えられた!』と
思わせてしまっても
申し訳ないし









登山口まで運転してくるとなると
それなりには運転しないと
無意識で来ることは出来ないはず


特に最後は
直角よりも鋭角に右折する
ぼーっとしてたら直進してしまうだろうし



ここに来るまでには
ロープの箇所もあるけど
それを登れるのなら






と思ってみても






それならなんで
あの゙「いでたち」あの「靴」!?






と堂々巡りしてしまう











竜神平で




顔馴染みのおじさん等に
「おばあさん見かけた!?」と話してみた


「見たわけじゃないので、わからんけど!」

「この山は普通の格好で来る人は多いよ!」

「迷うとこは無いし…」


という返事だった







その後
なんのニュースも聞かないし
何事もなかった様子










今後のために





「暑いですね」・「寒いですね」
「どこから登ってきたんですか?」
「◯◯に人はいましたか?」
「お独りですか?」



くらいの言葉は用意しておこうと思った








果たして
〈どっち?〉だったんだろう!?



登る気で来たのか
気まぐれで登ったのか
何も考えずに登ったのか





それとも
〈グレーゾーン〉だったのか!?