メルヴィル弦楽四重奏団コンサートIN羽後町美里音 | この辺りの見所の者

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久しぶりに羽後町の美里音へ。家からチャリで30分。歳のせいか、息が切れやすい。
メルヴィル弦楽四重奏曲は、秋田県内アウトリーチ(芸術家が地域社会や学校・施設などに足を運んで、聴衆と間近な距離で表現活動を行う)で公募で選ばれ、秋田県内の4市町の小学校を回って活動。
桐朋学園在学中に結成し、卒業後に一旦解散したが、今回のアウトリーチをきっかけに再結成。(プログラム解説より参照)
海外で一流オーケストラに出演や、国内オケにも出演していたりと経歴は立派。

第1ヴァイオリン/吉野 俊
第2ヴァイオリン/京極 朔子
ヴィオラ/古屋 聡見
チェロ/小林 幸太郎

L側バルコニー席に陣取る。バルコニー席が音響的に好みなのだ。
第1部は、曲の合間に解説が入る。

▽ハイドン:弦楽四重奏曲 第41番ト長調 作品33-5 
第1楽章、第4楽章。

第2ヴァイオリンとチェロが西馬音内の端縫い(西馬音内盆踊りの踊り手の衣装)を羽織って登場。チェロ以外は立奏で演奏。クルレンツィスのムジカ エテルナみたい。
第1楽章は端正に、第4楽章は少し膨らみを帯びた演奏。



▽ハイドン:弦楽四重奏曲 第77番ハ長調『皇帝』より第2楽章。
第1部では、この演奏が良かった。エンジンが掛かってきた感。カルテットの音色のバランスが良いので曲の構造が分かり易い。

▽グラズノフ:弦楽四重奏曲 第3番『スラブ』より第3楽章、第4楽章。

スラブ風の民族フレーズが散りばめられつおり、音色も土着的な太さが出てる。地方のドサ廻りかと思っていた自分を許してほしい。東京のホールで注目の若手弦楽四重奏団が演奏している様な錯覚。弦楽四重奏曲での立奏は初めて聴いた。

(休憩)

第2部
▽チャイコフスキー:弦楽四重奏曲 第1番ニ短調

全楽章演奏。

衣装も燕尾服にドレスに変わる。ガチの演奏。チャイコフスキーの弦楽四重奏曲自体初めて聴いた。結構、構築がしっかりしたロシア風でなく、西洋の影響を受けているように感じる。でも、第2楽章は、チャイコフスキーの歌の節が出ていた気がした。
やはり、各楽器のバランスが良い。チェロがグイグイ弾いている。ヴァイオリンとヴィオラは滑らか。第3楽章のスケルツォ、第4楽章での緩急のテンポでも乱れないし、若手弦楽四重奏団の一級の演奏を聴けて嬉しい。立奏で、このアンサンブルも素晴らしい。

▽アンコール
ダニエルシュナイダー(スイスのジャズサックス奏者)
ウイニングラン?

ヴィオラの方が、ダニエルシュナイダーに許可を得て、おそらく日本初演。
テーマがカッコいい。アンサンブルはふっくらとした構築だが、リズムも少し跳ねるような感じかな。ジャズ好きだけど、ダニエルシュナイダーは知らなかった。まだまたですな。

秋田県民歌/第2番まで
弦楽四重奏団の伴奏で秋田県民歌。ほとんど忘れていた。

桐朋学園って、やっぱ凄いんだね。

心地良い疲れで、またチャリを30分漕いで家に帰りましたとさ。