先日、東京大学大学院の伊藤元重教授の話を聴く機会があった。
「日本の農業」に関するテーマのミーティングであった。
世界から見た日本の農業について考えさせられる内容だった。
話の要旨を紹介したい。
皆さんの参考になれば幸いです。
■伊藤元重教授・講演録『これからの日本の農業に必要なこと』ポイント
・農業だけの視点で見ると物事の本質を見失う
・経済全体の中で農業を考える必要がある
・円高になったことで日本の農業の国際競争力を失っている
・これまでとは違った考えで農業を考えないといけない
・そうすれば農業はチャンスになる
・あと10年から15年後、中国は必ず食料輸入国になる
・野菜などの鮮度品は、近くから輸入しなければならない
・1990年、中国は日本の8分の1の経済だった
・もうすぐGDP世界第2位になる
・中国は凄まじい勢いで成長している
・中国は、工業化が進み、農業輸入大国になる
・アセアンの人口は5億人であり、そのマーケットについても知っておく必要がある
・大きなトレンドの中で農業を考えることが重要
・将来の農業のあり方、時代にあった農業を考えること
・地域経済を支えていた工場がどんどん閉鎖している
・地域を支える経済を創出していかねばならない
→それは食糧・農業、医療・介護である
・付加価値のある農業を目指すべき
・ひたすら作って、ひたすら売るビジネスは時代遅れになってきている
・日本の農業は転換期に入っている
・いかに自分たちで作ったものを付加価値をつけて高く売るか課題
・ブランド化が課題
・いかにアジア全域で農業をつくるか
・ユニクロがなぜ伸びているか?
・消費者がほしいものを適正価格で売っている
・地域経済を強くするためには、地域でこだわったものを作る
・今後は、双方向貿易を伸ばすべき
→例えば、ドイツのように、たくさん輸出して、たくさん輸入する
・九州は隣国との貿易の拠点となるだろう
・世界が米ブームになるように日本が仕掛けていくべき
※コメント
農業のブランド化というのは、なかなか難しく時間のかかることだ。
だが、どのような分野でもブランド化というものに取り組んでいる。
異業種のやり方、成功例が参考になる場合もある。
農家の人たちが、アパレル業界のマーケティング手法が参考になることがある場合もある。
マーケティングの神様と呼ばれるジェイ・エイブラハムは、著書『ハイパワー・マーケティング』で「異業種の成功例を参考にすると、ブレイクスルーを生む、アイディアが生まれる」と述べている。
別の業界の成功事例集を本屋で買ってみるのも、新しいチャレンジかもしれない。
私も異業種の研究のため、飲食業界の勉強のため、カフェに行き、でエスプレッソを注文した。
たった、200円であんなに美味しいエスプレッソが出てきたので、びっくりした。
ブラジルの立ち飲みカフェで飲んだエスプレッソに引けをとらない。
さすが、ドトールコーヒー。
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