和食を作ろうと思ったらまず一番出汁、次に二番出汁をとります。一番出汁は、清汁(すましじる)のため、二番出汁は煮物のために必ず必要になります。

 

今はなかなか家庭で、「かつお節」を削って、出汁をとる」ことがないと思われます。かつお節を削る道具、「かつお節削り器」を持っている家庭も少なくなってきています。削った袋入りもいろんな種類を売ってますが、やはり、削りたては全然味も香りも違います。機会があったら是非、体験してほしいです。

 

、☆昆布とかつお節を使った出汁のとり方

 

≪一番出汁5カップのとり方≫

1 必要な一番出汁の、1割から2割多い水を用意します。(5カップの一番出汁をとる場合は、5.5~6カップの水)長さ10cm位の昆布を1に入れ、充分水気を吸って広がるまでおきます。

2 昆布が広がったら火にかけ、80~90℃(沸騰直前)になったら昆布をとり出します。(ヌメリを出さないため)そのまま沸騰させ、20g のかつお節を加えたら火を止め、箸(はし)で軽く1回かき混ぜます。(火を止めるのは、かつお節の香りだけが必要なので)

3 2~3分おき、かつお節が沈んだら、上澄みをソーッと別の器にとります。


  

     昆布長さ10cm、かつお節20g        昆布が広がってから火にかける

 

  

     かつお節を入れたら火を止める           上澄みを別の器に移す

 

これが昆布とかつお節で取る「一番出汁」です。

 

水を一割から二割、多く用意するのは、昆布もかつお節も「乾物」ですから、水分を吸い取ります。吸い取られた水分を全部搾り取ろうとしても、無理です。また、ぎゅうぎゅう絞ったら、特に、かつお節の「魚の臭み」が出てきてしまいます。ほんとに、上澄みだけを使うと、昆布のうまみと澄んだ、かつお節のいい香りのする、「一番出汁」の出来上がりです。

 

もう一つ、昆布を入れて、火にかけたら、決して、そばを離れない。気を許して、沸騰させたら、ぬめりが出て、台無しです。80℃くらいで、取り出します。

 

もちろん取り出した昆布も、上澄みをとったあとの鍋に残ったかつお節も、まだまだうまみが残っています。これから「二番出汁」をとります。これはまた明日・・・