マクドナルド社長、原田泳幸氏の番組を興味深く拝見した。


若い社員との昼食会でこう切り出す。


「変革に必要なものは何か」


その場に集まっていた社員はおそらくは社のなかでも選りすぐりの者たちなのであろう。


戸惑いながら口ぐちに回答する。


そのほとんどに、「違うな」と即答する同氏の答えが、「業績」だった。


あっ、この人は発想が違うんだ、と感じた。


若い社員たちの回答はその辺のマネジメント本に書かれていることだった。


本にウソが書かれているわけではないが、その通りにやっても上手くいくことはマレであることの秘密がそこに隠されている、私にはそう感じとれた。


どこかで「甘え」が出てしまう。


これだけ一生懸命考えたのだからうまくいくだろう、と思ってしまう。


非常に難しいことだし、また非常に微妙なことだとも、感じている。


それはともかく、


店でアルバイトの女の子が38秒かかる注文取りをあと8秒縮めるという場面が放送された。


その奮闘を、同氏は、金のためではない自己実現と評した。


自己実現とはそういう風にも使われるのか、と意外な感じがした。


確かに、どんな活動であれ、微分していけば、目前の細かいことを自分のものにしていく活動に他ならないのではあるけれど。



NOGAWAN