荻窪の古本屋を歩いてみたが、結局、お目当ての本は見つからず。


仕方がないのであきらめてアマゾンに注文する。


それにしても、古本屋の本棚って、まるで自分の本棚を見ているかのようだ。


考えようによっては、それだけ自分の本棚が古くなっているということなのだろう。


考えることに古い新しいがあるのかどうかは分からない。


古本屋というのは、どうにも落ち着いてしまっていけない。


座っているオヤジの後ろのガラス戸はきっと異なる時空間へとつながっているに違いない。


ラーメンを食す。


かの有名店はお約束の行列なのでその辺で適当に。


近頃、油ぎとぎとスープこってりのラーメンが主流なので、荻窪ラーメンというのは実に有難い。


好みからいえば、荻窪より八王子系なのだけれど。


私という人間が細胞分裂を始めたのが、どうやら荻窪のあたりであったらしい。


そんなせいか、とても懐かしい感じがするが、それは気のせいというものだろう。


ところで、週刊文春の新年号の坂本龍一の対談はおもしろかった。


ある説によると、人間の次に地球を支配するのはイカだという。笑


まぁ、あの目をみるとそんな気がしなくもない。


核のゴミを10万年間埋めたとして、イカにどうやってここに危険物が埋まっていることを知らせるか、イカが間違ってそこを掘ってしまったら「終わり」ではないか、というくだりは、言われてみれば、埋めるよりも「ここに埋まっている」ことを10万年先のイカに知らせることの方がよほど困難であるように思われた。


出来ることなら、イカの「世界」を覗いてみたい気もする。


やはり、モーツァルト「イカ」が現れるのだろうか。


是非、聞いてみたいものだ。


吾輩は10万年先にはイカとなって荻窪でラーメンを食しているので、そのときは是非声をかけて頂きたい。


対談は、「東京電力と放射能のタブー」というタイトルであって純然たるイカの話ではないことをお断りしておく。



nogawan