ものごとをありのままに見れないー12 | 松野哲也の「がんは誰が治すのか」

松野哲也の「がんは誰が治すのか」

治癒のしくみと 脳の働き

 

 作家のオルダス・ハックスレーは幻覚剤のメスカリンを服用し、花瓶に生けた花をみてつぎのように記しています。

 

 私は花を見続けた。すると、生きた光の中で、それがはっきりそれとわかる呼吸をしているように感じとれた。その呼吸は引き潮のように寄せて返すのではなく、美がより高度の美に、意味がより深遠な意味に変化していくような一方向性の流れである。

<恩寵>とか、<変容>といった言葉が心に浮かんだ。これがこの呼吸を言い表すものにほかならない。

 私の視線はバラから光り輝くふんわりとしたカーネーションへ、そして、知覚力をもった紫水晶のなめらかな渦巻きであるアイリスへと移行した。

 <天国で祝福される喜ばしき者による神の直知>、<全知の享受>、存在ー認識ー至福>—これらとてつもない言葉が意味するものを、遠隔的で不完全な暗示によらず明確かつ完全に理解した。

     Aldous Huxley "The Doors of Perception and Heaven and Hell (知覚の扉・天国と地獄)"

 

 

 LSDの服用でカラフルで意味のある色の世界に入る人も多いようです

 

 

 

 

 

 

 

 ピアニストのエレーヌ・グリモーは共感覚の持ち主です。音を聴くと色が浮かび上がることがあります。

このCD(ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第2番』)の第2楽章で彼女はつぶやいています。色をみているせいでしょうか。