もう30周年かぁ。 | SHOW-ROOM(やなだ しょういちの部屋)

SHOW-ROOM(やなだ しょういちの部屋)

芸能事務所の実録長編小説「夢に向かって!」その為短編2冊が電子書籍にて絶賛発売中!
https://bookwalker.jp/search/?qcat=&word=%E7%B0%97%E7%94%B0%E5%8B%9D%E4%B8%80&x=0&y=0

これは以前にも記事にしたことがあるけど、今たまたまテレビを観ていたら彼が出ていたので、再度思い出話を・・・。


時は93年頃、まだTSUTAYAが無くて個人経営のレンタルビデオ屋があちこちに点在していた頃だった。


所は世田谷区の、R246と環七が交差する上馬交差点近くのマンションに住んでいた俺は、ある日レンタルビデオ店から1本のアダルトビデオを借りて来た。


真っ昼間から。


で、それを観ようとデッキにVHSを差し込んだが、ずっと砂嵐状態で中々始まらない。


取り出してビデオテープをガチャガチャしていたら、プチって切れてしまったではないか!


ガーン!


ビデオを観れなくなった事よりも、これっていくら弁償金がかかるのか不安になった。


で、恐る恐るビデオ屋に向かった。


店に入ると、よく見かけるバイト君が1人立っていた。


年は20代か。


茶髪の短髪をツンツン立たせたヘアー。


ハーフなのか、色白にパッチリした目。


よく見かけるそのバイト君は、サンダルにポロポロの自転車で通勤していた。


そんな彼に切れたVHSを差し出して、「あのぉ、コレ切っちゃったんですけど・・・。」と。


すると彼は「あぁ、いいですよ。」と、ニヒルな笑みを浮かべながら言った。


それだけだったので、俺が「えっ?いいんですか?」と。


「これ、前から問題があったやつなんで大丈夫ですよ。」と、また静かに笑みを浮かべながら弁償はしなくていい事をサラッと示してくれた。



それから数ヶ月後、ボーっとテレビを観ていた時だった。


何となく見たことあるような、誰かに似てるようなバンドのボーカルが映っていた。


数分観ていて・・・ん?え?マジ?


そういえば最近見てないな。


そう、テレビで歌っていたのは、近所にあるレンタルビデオ店のバイト君だったのだ。


その彼とは、L'Arc〜en〜Cielのhydeさんだったのである。




📙俺の小説📙