今日は。
(本日は夏季休暇を一日分、消化させて頂きました)
いや~、まさかまさかのドイツ代表が、
W杯で優勝しちゃいましたね。
これは予想外の結果でした。
せいぜい良くて指定席の3位が関の山であろうと、
大会前は悲観視しておりました。
今だから正直に申し上げますと、
僕は今回のW杯は、
「ネイマールの大会」になるであろうと思っていました。
サッカー王国のブラジルが誇る若き至宝が、
文字通りに王者になる、
そんな筋書きを想像しておりました。
だからネイマールの負傷後も、
これは逆にブラジル代表は結束を固めてドイツを蹴散らすのではないか?
そんな自分にとっての悲劇を覚悟していました。
しかし、オシムさんが指摘していた様に、
「ブラジルの敵はブラジル」でした。
ドイツとの準決勝でブラジルのサポーターは、
劣勢に立たされた自国の選手達に、
容赦の無いブーイングを浴びせたのです。
これで大きく動揺した若きブラジル代表は、
自滅しました。
それで決勝戦に駒を進めたドイツ代表が、
無事に優勝してくれた訳ですが、
勝因を数え上げれば切りが有りませんね。
しかしこの優勝の一番のキー・ポイントは、
ドイツ代表のメンバーの大半を占めるバイエルン・ミュンヘンが昨年、
チャンピオンズ・リーグを制した事で、
「勝者のメンタリティー」を身に付けていた事に尽きると思います。
確かに今大会の開幕前後に僕が不安材料として挙げていた苦手なスペインやイタリアがグループ・リーグで早々に敗退してくれていた幸運にも恵まれていましたが、
以前は大一番での勝負弱さを露呈していた、バイエルン・ミュンヘンのシュヴァインシュタイガーもラームも、
今大会では強靭な精神力をまざまざと見せ付けてくれました。
そこに、昨シーズンからバイエルン・ミュンヘンで指揮を執っている元バルサのグアルディオラ監督が発明し、未だに進化を続ける、
ゼロ・トップ(固定されたFWを置かずに前線の選手達が変幻自在にポジションを入れ替えて相手チームを翻弄しながらゴールに迫る)と中盤を華麗なパスワークで制圧するポゼッションのサッカーが、
元々運動量が豊富で攻守の切り替えが早かったドイツ代表の戦術の一つとして採用された時、
本当に強いドイツ代表が生まれていました。
このバイエルン・ミュンヘンとドイツ代表の相乗効果が無くして、
今回の優勝は無かったでしょう。
そしてドイツ代表の選手達の戦術理解力と、
状況に依ってベストの対応が出来た、
圧倒的な「知性と理性」も素晴らしかったです。
シュヴァインシュタイガーのファンになって以来、
8年間、ドイツ代表を応援していますが、
こんなに沈着冷静なチームに成長してくれるとは、思ってもみませんでした。
基本的にはスタメンを固定しつつ、
相手や状況に応じて選手の起用や戦術を微調整出来るレーヴ監督の采配も見事でした。
レーヴ監督には、もうこのままドイツ代表の終身監督になって頂いた方が良いんじゃないでしょうか(笑)。
人員的にも、今大会のドイツ代表のメンバーはこの十数年間の集大成的な意味合いを持っていました。
2002年の日韓大会で彗星の如く現れ、
今大会で見事に個人の最多得点記録を塗り替えたクローゼ。
2006年の地元ドイツ大会で一気に台頭したシュヴァインシュタイガーやラームやポドルスキー。
南アフリカで開催された前大会で急速にチームに馴染んだミュラーやエジルやケディラやノイアー。
そして今大会で躍動してくれたクロース(頼むから非情な事で悪名高いレアル・マドリードになんか行かないでくれ!!)やシュールレやゲッツェ。
このクローゼに三世代のメンバーを加えたチームの融合が、
ついに今大会で史上最強のドイツ代表を形成してくれました。
DF陣も手堅い守備に徹してくれて、
本当にどんなに感謝をしても感謝しきれません。
感謝と言えば、ベンツを筆頭にドイツの大企業がスポンサーとなって、
自前のキャンプ施設を用意してくれていた事も忘れてはなりません。
このお陰で、天候不順に悩まされながらも、
ドイツ代表は最善のコンディショニングが出来る環境に恵まれる事が出来ました。
嗚呼、僕は本当にサッカーのドイツ代表も、
ドイツと言う国自体も、やっぱり大好きです!!
それにドイツはあのミハエル・シューマッハーを輩出した国ですからね。
プロのミュージシャンになって成功して、
ミュンヘンに移住してー!!
やっぱりこんな気持ちにさせてくれたドイツ代表に、
感謝の気持ちを表してこの文章を締めたいと思います。
ドイツ代表の皆様。
夢と感動を有り難うございました!!
このブログの読者の皆様も、
最後までお読みになって下さいまして、
本当に有り難うございます!!
それではまた、
次回の日記にて!!
【附記】以下の文章は、
5月の中旬に会社の朝礼のスピーチで話した原稿の下書きです。
記念にアップさせて頂きます!!
今年はサッカーのW杯が開催されると言う事で注目されている方も多いかと思いますが、私はドイツ代表に注目しております。
それは、シュヴァインシュタイガーと言う選手を応援しているからです。
このシュヴァインシュタイガーと言う選手は元々は中盤の左サイドから攻撃を仕掛けるポジションを任されていたのですが、現在は中盤の後ろの方の守備的MFのポジションを任されています。
このポジションはメディアではボランチと表現される事も多いのですが、これはポルトガル語で舵取りを意味する単語です。近年では、サッカーの戦術が著しく進歩しまして、このポジションを任されている選手の優劣が試合の勝敗や内容を大きく左右する事も増えました。
一言でボランチと申しましても、色々なタイプの選手がいます。中盤の底から効果的なパスを出し続けてチームの攻撃の起点の役割に徹する選手や、守備だけに徹する選手も多いのですが、私の好きなシュヴァインシュタイガーは、兎に角運動量が豊富で、状況に応じて攻撃にも守備にも貢献しようと、試合中はずっと献身的に走り回っています。
また、このシュヴァインシュタイガーの攻撃的なポジションからボランチへのコンバートは、私のサッカーに対する見方を変えてくれました。
若い頃はやはり点を取るFWの選手やそのサポートをする中盤の選手にばかり注目していたのですが、
シュヴァインシュタイガーがボランチにコンバートされた事で、試合全体の流れや、各チームの戦術等にも目が行くようになりました。
最後になりますが、ドイツ代表はシュヴァインシュタイガーの存在のお陰もありまして、攻守の切り替えが早く、見ていてとてもスリリングな試合運びをするチームです。
どうか今度のW杯でも、良い結果を残してくれる事を期待している次第です。