こんにちは。いつもお越しくださる方も、初めての方もご訪問ありがとうございます。

今回は新保守主義について解説した動画を作成しましたので、その動画の紹介になります。もしかすると事実に反する内容もあるかもしれませんので、エンターテイメントだと思って、疑いの目をもって見てもらうと幸いです。

 

 

新保守主義とは何か

 

 

「今回はアメリカでネオコンと呼ばれている新保守主義がどのように発展していったのか、その歴史を見ていきたいと思います。」

――ネオコンに、新保守主義ですか。

――聞いたことないですね。

「新保守主義はアメリカ合衆国大統領ジョージ・ウォーカー・ブッシュ政権時に、その影響力がピークに達したと言われています。」

「アメリカによる2001年のアフガニスタン侵攻と、2003年のイラク侵攻の推進と計画に大きな役割を果たしたと言われています。」

「当時の国防副長官ポール・ウォルフォウィッツ、国防政策委員会委員長リチャード・パール、イラク連合国暫定当局代表ポール・ブレマー、国家安全保障会議の上級理事、エリオット・エイブラムスなどが著名な新保守主義者でした。」

「自身新保守主義者とは名乗りませんでしたが、副大統領のディック・チェイニー、国防長官のドナルド・ラムズフェルドは、新保守主義者の助言を受けて、外交政策、特にイスラエルの防衛と中東におけるアメリカの影響力を促進しました。」

――2000年代に影響力を発揮したのが新保守主義者ということですが、2022年にそれをテーマにすることに意味があるのかしら。

「そのことについては今回は重点を置かないことにします。まずは軽くその歴史だけをなぞってみましょう。」

「新保守主義は1960年代のアメリカで民主党の平和主義的な外交政策や新左翼、カウンターカルチャー、特にベトナム反戦運動の高まりに嫌気がさしたリベラルのタカ派の間で生まれた政治運動です。」

――え?新保守主義はアメリカの保守政党の共和党ではなく、民主党が始まりなんですね。

「当時のアメリカ大統領リンドン・ベインズ・ジョンソンが打ち立てた、国内政策の「偉大なる社会」に疑念を持った人たちも多くいました。」

――偉大なる社会ってどんな政策なんですか。

「貧困の撲滅と公民権の確立、人権擁護を積極的に推進したとされています。アメリカ民主党の中にこれらの政策に反対する勢力がいたんですね。」

「民主党の新保守主義者は民主主義の推進、力による平和を含めた国際社会への介入主義、共産主義と政治的急進主義に反対したと言われています。」

「やがて新保守主義者は1970年代から2000年代の共和党政権で政治的影響力を持ち、先ほど述べたように、ブッシュ政権で最高潮に達しました。」

「新保守主義はその批判者から、攻撃的な軍国主義と新帝国主義を支持する外交政策、タカ派を表す意味として使用されます。」

「また、歴史的に見れば新保守主義者は、1960年代から70年代にかけて、反スターリン主義左派からアメリカの保守陣営に転向した人たちです。」

――新保守主義者って保守主義を自称しているけれど、元々は共産主義者だったのですか?嘘みたいな話ですね。もしかして、私の事、騙そうとしていませんか?

「騙したところで、壺を買うお金があるようには見えませんが。」

――冗談にしてはセンスがないですよ。ホント。自民党支持者に全力で叩かれればいいのに。

「新保守主義はノーマン・ポドレツが編集長をつとめた雑誌「コメンタリー」にそのルーツがあります。」

「彼らは新左翼に反対の意を唱え、新保守主義運動を定義していきました。
ノーマン・ポドレツはアメリカ共産党の機関紙、「パルチザン・レビュー」に寄稿していた過去もあります。」

「それでは新保守主義という言葉がどのように誕生し、使用されるようになったのか見ていきたいと思います。」

「新保守主義という言葉は1973年に社会主義者のマイケル・ハリントンが普及させました。」

「ハリントンは自分とは異なる立場の社会主義者である社会学者のダニエル・ベル、のちの国連アメリカ大使のダニエル・パトリック・モイニハン、雑誌「コメンタリー」の主筆であるアーヴィング・クリストルを新保守主義者の代表としました。」

「コメンタリー以外にもクリストルが創刊したイギリスの文芸雑誌、エンカウンターは1950年代から影響力を持ち続けていました。」

「このエンカウンターという雑誌はパリを拠点とする文化自由会議の後援を受けて発行されていました。」

「文化自由会議は中道左派の芸術家や知識人からなる組織で、反共主義を掲げていました。」

「この組織は今日、アメリカ中央情報局、CIAから資金援助を受けていたことが知られています。」

――つまりエンカウンターは、文化自由会議を通じてCIAから秘密裏に資金を受けていたということなんですか。

「そうです。これは陰謀論でもなんでもなく、実際に1967年にこの事実が発覚しています。」

「批判的な意味合いで用いられた新保守主義という言葉ですが、アーヴィング・クリストルは1979年の「真の自称新保守主義者の告白」という論文のなかで、自らを新保守主義者と位置づけました。」

「1960年から1995年まで「コメンタリー」の編集長をつとめたノーマン・ポドレツもまた、1962年に「レーガンの外交政策に対する新保守主義者の苦悩」と題するニューヨークタイムズの記事の中で、自ら新保守主義者を自称しています。」

――当初は軽蔑的な意味で用いられた新保守主義という言葉が、やがて彼らによって肯定的な意味合いで使用されていったんですね。

「ちなみにコメンタリーという雑誌は、1945年にアメリカユダヤ人委員会によって創刊され、戦後のユダヤ問題を取り上げ、ホロコーストやイスラエル建国、冷戦などの出来事に対処しながら、アメリカのユダヤ人の新しいアイデンティティーの構築を目指したと言われています。」

「アメリカ系イスラエル人のジャーナリストは、この雑誌を「ユダヤ人左派を新保守主義の右派に変えた議論されるべき雑誌である」と評しています。」

――新保守主義を展開したコメンタリーはユダヤ系の雑誌なんですね。

「1970年代後半から1980年代前半にかけての自由主義は失敗し、もはや何を言っているのかわからない思想に転落していたと新保守主義者は考えていたと、あるコラムニストは言っています。」

「一部の学者やジャーナリストは、新保守主義という言葉は、社会主義者がアメリカ社会民主党を批判するために使用した、または保守化したリベラル派を批判するためのものだったとしています。」

「これに対して、新保守主義は単にダニエル・ベルやモイニハン、クリストルの思想を示すものに過ぎなかったと考える歴史学者もいます。」

「ブッシュ政権が誕生してからは、アメリカの外交政策に新保守主義が影響を与えていると認識されており、特にメディアによって強調されて取り上げられるようになりました。」

「それでは新保守主義の祖として言及されるアーヴィング・クリストルとノーマン・ポドレツについて触れたいと思います。」

「21世紀に入ってからは新保守主義者と言えば、主にブッシュ政権に影響を及ぼした人たちのことを指してきました。」

「古くはコメンタリーの編集長のノーマン・ポドレツと、主筆であったアーヴィング・クリストルの2人が新保守主義の起源と目されています。」

「ニューヨークに生まれたアーヴィング・クリストルは、東欧から移住してきたユダヤ人の子で、初期のキャリアはトロツキー主義の反ソヴィエトグループの一員でした。」

「その後、哲学者のハンナ・アーレントや編集者のノーマン・ポドレツ、社会学者のダニエル・ベルらと共にニューヨーク知識人と呼ばれるユダヤ系の知識人集団に属していました。」

「CIAスキャンダルのあと、エンカウンターを退職し、新保守主義のシンクタンク、アメリカン・エンタープライズ研究所に所属していました。」

「クリストルは現実主義のリベラル派を自認し、反共外交を主張、ソ連時代は、ソ連の人権侵害を理由にソ連への攻撃を支持していました。」

「また、アメリカの超党派シンクタンク、外交問題評議会のメンバーだったことが知られています。」

――外交問題評議会は陰謀論界隈ではしばしば言及される組織ですよね。

「アーヴィング・クリストルは2009年に89歳で亡くなっています。」

「一方のノーマン・ポドレツも現在のウクライナから移住してきたユダヤ人の子で、ニューヨークのブルックリンで生まれています。」

「戦後まもなくはアメリカ陸軍に所属していましたが、その後「コメンタリー」で長く編集長をつとめました。」

「当初は左派でしたが、新左翼への批判を強め、1960年代に入ってから徐々に右傾化し、1970年代に新保守主義運動の中心的存在へとのぼりつめました。」

「アメリカによるイラク侵攻に際しては、イラクの大量破壊兵器の所持に言及し、テロとの戦いを主導しました。」

「ポドレツは、2008年の大統領選挙で、元ニューヨーク市長で共和党のルドルフ・ジュリアーニの上級外交政策顧問をつとめ、アメリカによるイラン攻撃を公に提唱しました。」

――武力でアメリカの敵対勢力をねじ伏せるという考えは当初から一貫しているんですね。

「新保守主義がどういった考えなのかは、彼らが設立したシンクタンク、アメリカ新世紀プロジェクトの基本提案を見るとよくわかります。」

「アメリカが地球規模での責任を果たし軍事増強すること、民主主義国家の同盟に敵対する政権と対峙すること、アメリカ国外での政治的・経済的自由の大義の強化、国際秩序の維持拡張のためにアメリカが唯一無比の役割を果たすこと、これが新保守主義の基本理念です。」

――共和党のブッシュ政権だけでなく、民主党のオバマ政権もバイデン政権も、基本路線は新保守主義の基本理念を継承しているみたいに感じますね。

「今回は新保守主義がどういったものなのか簡単に見てきました。」

 

動画制作にあたる反省点

 

今回の動画で、ナレーションの息継ぎの重要性が身に染みてわかりました。また、不必要な内容はバッサリ切った方がいいなという印象も持ちました。

動画は、画像よりも、テキストを同時にいくつも使用すると重くなるということがよくわかりました。あまり画像やテキストを重ねすぎると、さすがにクラッシュしてしまいます。

 

 

関連記事

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。もし記事を読んで面白かったなと思った方はスキをクリックしていただけますと励みになります。

今度も引き続き読んでみたいなと感じましたらフォローも是非お願いします。何かご感想・ご要望などありましたら気軽にコメントお願いいたします。

Twitterの方も興味がありましたら覗いてみてください。

今回はここまでになります。それではまたのご訪問をお待ちしております。