「豆腐の角に頭ぶつけて
死んでしまえ事件」
倉知淳
コレの続きです

2話目
「社内偏愛」
寺島の勤める会社では、社員の管理運営をすべて
マザー・コンピューター、通称マザ・コンが担っている
このマザ・コンには、あえて「合理的すぎない」プログラムがなされており
機械が扱う人事が冷徹すぎるのを防ぐという画期的なシステムでもある
しかし、寺島の悩みといえば、
この「若干人間臭い」マザ・コンに寵愛されているという点たった

この短編がいちばん面白かったです
人事を握るコンピューターが、冷徹になりすぎないよう
ちょっと人間っぽくプログラムされているというのはなるほどなと思ったし
結果、マザ・コンが寺島を一方的に気に入って暴走し、
まるでマザコン母(マザー・コンピューターとかけているのだな)の様子を呈したり
それがヘンテコでおもしろかった
常にマザ・コンが車内を見張っているという状況下、
全社員はどうしても寺島の顔色を伺わざるを得なくなり
結果それが寺島の会社員生活を苦しめる。
いいかげん、マザ・コンの過干渉に業を煮やした寺島の行動は…
最後のオチ読んでなるほどな!とさらに思った
無能のくせに上司や上役に好かれる才能だけある、などと
異例の出世をした人に叩かれる陰口を
小説やドラマなどでもよく目にしますが
このお話を読むと
好かれるのもまた能力のひとつ
という気になりますね
そして、「好かれる」ということ自体
(もちろん、嫌われるということも)
相手ありき、相手の主観次第なので
好かれたならば、それは
奇跡のギフトとも言えることなのですが
それも失ってはじめてわかることですね
マザコン母の愛情も同じか?
相手次第で好かれるということは
相手次第で嫌われるということもまた起こり得るわけです
というオチ

先日、麻婆豆腐を作るつもりでいろいろ買い物して帰ったら
肝心の豆腐買い忘れた
というサザエさん事案を引き起こしてしまいました
でも、また買いに行くの面倒なので
あるもんでテキトーに作ったら麻婆ナントカがまあまあうまくできました
デキる女です←