原作を読んでいたので下調べはバッチリの状態で鑑賞!
PMSで悩む藤沢と、パニック障害に苦しむ山添
はじめはお互いに苦手としていたが、
少しずつお互いの苦しみを想像し、支えになれないかと考え始める
という大きな流れは原作どおり。

でもまぁ、原作とはだいぶ違う部分もあるのです。
二人が働くユルめの会社が、プラネタリウム機器などの製造業で
最後にふたりが力を合わせてプラネタリウムの小さなイベントをやり遂げます
原作ではネジとかを作る小さな会社で、やってることももっと地味だった
そして、藤沢と山添の周辺人物のことも少し詳しく描かれ
私はわりと登場人物とかは原作に沿って欲しいタイプなのですが
この映画に関してはすごくイイと思いました
何かを失ったり、傷を抱えながらも
少しずつ前に進むという物語のテーマを崩すことなく奥行きが表現されてると思う
藤沢を上白石萌音さん
山添を松村北斗さんが演じていて
これってカムカムエヴリバディコンビじゃん!!
と、胸熱だったのですが
カムカムの胸キュンのふたりとは打って変わって
「苦手だし恋愛なんてありえないけど助け合える」という二人の微妙な距離感がよくでていました
個人的に、キラキラかっこいい稔さんより
鬱々とした山添のほうがなんかタイプ…
原作では瀬尾まいこ作品のユーモアがあちこちに感じられて
特に藤沢のキャラはエキセントリックで笑えるんですが
美男美女が演じるとそのエキセントリックさは控えめで
ホッコリ落ち着いた感じ。
それだけに、PMSのイライラを突如爆発させる藤沢のインパクトは強かった笑
ふだんはあの可憐でおとなしい上白石萌音が、突然イッてる目で低めの声で早口に責め立てる
これちょっと精神的にヤバい人にまで見える…と思ったのですが
いっしょに観てた下の子に
「お母さん、たまにキレるとあんな感じになるよね!」
といわれました…(藤沢が山添の炭酸水にキレるシーンw)
そうですねスミマセン…
ただ、これだけは原作と変えてどうなのかなぁと思った点
山添が彼女と別れてなくて、
山添のカノジョと藤沢が山添のアパートで鉢合わせしたりする!
原作では、山添がパニック障害を発症したあたりで恋人と別れているんです
一方映画版、山添の彼女にしてみたら
パニック障害になって一流企業も辞めた彼氏(松村北斗)に寄り添っていたら
彼氏と同じ会社の地味な美少女(上白石萌音)が
彼氏の家までお守り持ってきたり
彼女である初対面の自分にまでお守りをくれたりする
うわ!
藤沢って彼氏のそばにいちばんいて欲しくないタイプの女!!
って感じで藤沢に警戒心持ってしまいました
素朴な服装で、みかん🍊食べながら道を歩いちゃったりして
そのわりに妙に距離感近くて
彼女の存在を知りつつも家に上がり込んだりして…!
藤沢、あざと系女子!?
って思ってしまった笑
まあ、藤沢と山添は恋愛には発展しない関係だというのは
原作でも映画でも大前提なんですけど
なんせ美男美女が演じてますし
カムエビコンビですからね…
いらん想像してしまいました笑
というように、原作との違いは気になりつつも
映像で観るとまた違った楽しさがあり
なんといっても、ふたりが勤める栗田科学がとてもいい雰囲気の会社で
ベッタリの関係じゃなくても、さりげなくお互いを思いやるあたたかさ
を感じ、ホッコリしました
