映画
「泳ぎすぎた夜」
とある雪国の街
夜中に仕事に出る父親の物音で目覚めた少年は、そこから寝付けなくなる
翌朝、登校中に少年が思い立った行動は…

私コレ、観はじめて一時間近くたっても
ぜんぜん趣旨がつかめなくて。
あ!セリフがないんだわー!って途中でやっと気づいた笑
小学校低学年くらいの男の子が、
夜中に夢中で絵を描いたりそれを写真に撮ったり活動してる
あたりまえだけど、朝はすごく眠そうで
豪雪のなか、やっと登校したな…と思ったら
学校に背を向け、通学鞄を背負ったままあてもなく彷徨う
誰か(たぶん父親)を探してるのはわかったんたけど
それは、生き別れた父親なのか、もう亡くなってしまった父親なのか?
そして、男の子はこういう睡眠障害や行動障害を抱えている設定なのだろうか?
とにかく、雪の中あちこち気ままに移動する幼い少年は観ていてハラハラした
危険すぎやしないか?
っていう
で、物語もおおむね終わる頃やっとわかった
これ、
たまたま夜中に目覚めちゃった少年が、
たまたま思い立って父親の職場を見に行くっていう
冒険の一日を描いたストーリー!!
少年は毎晩眠れないわけじゃなくたまたま
父親は夜中に出勤する仕事だけど、もちろん死んではなくて
もちろん家に帰ってきます笑
ただ、ある少年のある一日を描いただけのストーリー!!
父親が死んでるとか、少年に障がいがあるとか
余計なストーリー性を予測しすぎた私笑
ただ、それがわかったから
つまらない映画だという判断をすることはなく
むしろ、そういう趣旨で観るとすごく味わい深いっていうか。
いろんな場所のいろんな風景が、
少年の瞳をそのまま写したように新鮮に美しくて
ただそれをシンプルに味わえばよかったんだ!
という感動がありました
そういう観点でもって、改めて見返したくなる映画です
主人公の少年は、すごく素朴でかわいらしい
松本大洋のマンガにでてきそう
「タムタムヤーン」って言いそう
ただこれ、日本人とフランス人の監督の合作なんですけど
「パーフェクトデイズ」にもちょっと思ったんですけど
※あれは日・独の合作
「日本」の風景がフォトジェニックに切り取られすぎのように感じました
日本は独自の文化や風景があるので、海外の監督からしたら
まるごと映画のセット感があるんじゃないかっていう
でも実際は、もっとフォトジェニックじゃない風景いっぱいありますよね
まあ映画だからそんなの全部入れるわけはないけど、
日本人の目線からしたら、もう少しそういう
非フォトジェニックを適度にいれるんじゃないかなという印象
「海外の監督も関わっている」という先入観がそう思わせているのかもだが…
とにかく全編セリフなしという映画はあまり観ないので
すごく新鮮でしたが、
セリフなしで物語の込み入った部分を理解するという高度な技術は求められておらず
少年の瞳で感じればいいという映画
妙に不思議で妙に心地よい感覚になりました