「この世にたやすい仕事はない」
津村記久子


コレの続きです下差し
第二話
「バスのアナウンスのしごと」


次に主人公が紹介された仕事は、
バス会社の車内アナウンスを作る仕事

主人公より10は年下の先輩、江里口さんは
地域の会社やお店の宣伝文を絶妙な文言で作る
仕事のできる女性

だけど、上司の風谷課長は
「江里口くんに不審なことがないか見張って欲しい」
などと、不穏な依頼をしてくる




江里口さん、めっちゃカッコいい!



私、このお話がいちばん好きです!



2話目にして

「お仕事ファンタジー」の、ファンタジー部分がより強く出てきて引き込まれます



そして、ファンタジー部分とは別に

「プライベートで親しいというわけではないが、職場ではそれなりに仲が良くて
仕事ができて内心尊敬していた同僚が辞めてしまう」ときの、

明るく透明な寂しさみたいなものが、
あるある〜となりました


辞めないでください!と引き留めたいものの
そこまでの仲でもないし


そんな熱い気持ちをぶつけ合うような仲でもないんだけど
本当に私、彼女を尊敬してて好きだったんだなぁとしみじみ気づいたり


とかグダグダ思ってるうちに
送別会も終わってしまって、

まるでいつもの終業時みたいに
「お疲れ様でした〜」と別れて、たぶん二度と会わないんだろう寂しさ

次の日からも、その人がいない以外は何も変わらない職場に出勤すること


社会人あるあるなのかな~と思いました



結果的に、
江里口さんも風谷課長も悪い人ではありません


江里口さんには不思議な力がありますが…

あくまでそよ風のようにさり気ないです


そして、ラストもすごくさり気ないんですが
終わり方のカッコよさといったら…!爆笑爆笑爆笑